中部トア・ティン・フェ省は今年2012年まで、6回にわたりフェ・フェスティバルを開催しました。独特の文化、歴史、及び、有利な地理的条件に恵まれているフェ市はフェスティバルの都市建設に十分な条件が整っています。これにより、フェ・フェスティバルはベトナム観光のトレードマークとなっています。
フェ・フェスティバルの開催構想は1992年に開かれたフェ市とフランスのコデブ協会との出会いで生まれました。ベトナム政府はトァテンンフェ省と在ベトナムフランス大使館の共催により大規模なフェスティバルを開催する構想を承認しました。これは世界各国の様々な文化を表現する芸術番組が披露する場となりました。2000年以来、あわせて6回にわたり行われたフェ・フェスティバルには世界の30の国々と地域から120の芸術団が参加しました。
開会式の花火
「文化遺産と国際社会への参入と発展」をテーマにした2004年のフェ・フェスティバルは文化観光祭りだけでなく、ユネスコ国連教育科学文化機関により世界無形文化遺産として認定されたフェの宮廷音楽雅楽ニャーニャクを顕彰する機会となりました。2006年に開かれたフェ・フェスティバルはフェ市の創立700周年記念にあわせて行われ、民族色の濃いフェスティバルと評されました。2010年に開かれたフェ・フェスティバルは世界5大陸の文化遺産が交流する場となりました。そして、今年のフェ・フェスティバルは「歴史ある都市の出会いの場・文化遺産と国際社会への参入と発展」をテーマとし、遺産観光の発展に配慮しながら開催されました。トアティンフェ省人民委員会のゴーホア委員長は次のように語りました。
(テープ)
「フェ・フェスティバルの組織委員が直面する試練の一つは観客を魅了させるため、フェの文化遺産をどのように活用すればいいかということです。フェ市には2つの文化遺産があるほか、世界で最も美しい湾の一つとされているランコー湾をはじめ、詩的な自然風景に恵まれています。フェ市の観光部門は先端的な経済部門になる潜在力を十分に持っています」
ゴーホア委員長はこのように語りました。
太鼓の演奏
フェ・フェスティバルの開催により、フェの宮廷文化や伝統文化が幅広く紹介されるようになりました。古都フェの遺跡保存センターのファン・タイン・ハイ・センター長は「文化遺産の保存はフェ市にとって死活問題である」と強調し、次のように語りました。
(テープ)
「フェ・フェスティバルはフェの文化遺産を国内だけでなく、世界各国にピーアールする大きな機会と見なしています。また、これはフェ市の伝統的祭りを試験的に開催するチャンスでもあります。長期的にみると、これはフェ・フェスティバルだけでなく、観光客と地元のコミュニティも利益を得ます。私たちの目的はフェ・フェスティバルを観光発展と文化遺産の保存に寄与するということです」
ファン・タイン・ハイ・センター長はこのように語りました。
これまで6回にわたり開催されたフェ・フェスティバルにより、フェ市の人々や風景、文化が見事に紹介され、その中で遺産はフェ・フェスティバルで行われたすべての活動の魂となりました。
現在、フェ・フェスティバルは国内外の観光客を引き付ける目的地となりました。2000年に開かれたフェ・フェスティバルに参加した観客は41万人でしたが、今年2012年には200万人にのぼりました。これはフェ・フェスティバルの成功を示す証の一つと言えることでしょう。