美しい自然風景と新鮮な空気に恵まれているベトナム北西部のイェンバイ省は国内外の多くの観光客を引きつける観光地となっています。現在、イェンバイ省は交通インフラ整備を行うと共に、新しい観光ツアールートを開拓しています。
首都ハノイからおよそ200キロ離れたところにあるイェンバイ省は多くの少数民族の居住地であることから、独特で、豊富な伝統的文化と習慣があります。イェンバイ省の最も有名な見どころはムカンチャイ県にある棚田でしょう。これらの棚田は空まで続くような感じがあり、観光客の心を奪っています。ムカンチャイ県に住むモン族のザン・ミ・フ( Giang My Phu) さんは次のように語りました。
(テープ)
「他の地方へあまり行きませんが、私の故郷にある棚田が最も美しいと思いますよ。棚田で稲作をするのはとても大変です。特に、暑い時など、水がなくなり、稲が成長できません」
毎年、秋がやってくると、ムカンチャイ県のトゥ・レー村にある棚田の稲が実の季節になります。トゥ・レー村にある棚田は北西部の最も美しいものとされています。トゥ・レー村の住民の大部分は少数民族タイ族やモン族です。これらの人々の勤勉さと器用な腕により、見事な棚田が作られました。
トゥ・レー村からカウファという峠を超えると、若いもち米でできたコムを作る村として有名にあったリムモン村やリムタイ村に着きます。若いもち米の香りをそのまま維持されるコムを作るためには多くの手間ひまがかかります。リムモン村の村人の一人ロー・バン・オア( Lo Van Oa) さんは次のように語りました。
(テープ)
「私の村は昔からコムを作っていました。毎年、作っています。今年は観光客がたくさん買うので、例年より多くのコムを作っています。この村のすべての家族はコムを作りますよ」
カウファ峠(写真: namthanhtravel.vn)
イェンバイ省に足を運ぶ観光客を引きつけるところの一つはカウファという峠です。タイ族の言語に、この峠の名前は「空の角」という意味があります。周りにある山々の頂上が雲海から浮かび、角のように見えるからです。全長30キロのこの峠はバンチャン県とムカンチャイ県を結ぶもので、ベトナムで最も険しい峠の一つとされています。標高1200メートルにあるこの峠の最も高いところは一年中涼しい状態です。ハノイの観光客ホアン・ミー・ハイン( Hoang My Hanh) さんは次のように語りました。
(テープ)
「カウフア峠を超えると素晴らしい体験ができました。目の前につらなる山脈、雲の中に点在している家屋、見事な棚田などを存分に眺めることができます。」
30もの少数民族の人々が居住しているイェンバイ省は伝統的祭りを始め、豊富な文化を維持、保存しています。毎年、イェンバイ省ではムカンチャイ棚田祭り、バンという花祭り、雨乞い祭りなど、数多くの祭りが開催されます。
2016年、イェンバイ省を訪れた観光客は延べ50万人にのぼっており、そのうち、2万人が外国人です。イェンバイ省は観光を発展させるため、観光をピーアールすると共に、観光インフラ整備に力を入れています。北西部の国家観光年2017の実施により、イェンバイ省の観光はさらに発展することでしょう。