ハノイ市の中心地にあるベトナム歴史博物館は1926年に建設されたルイ・フィノー(Louis Finot)博物館を受け継ぐ形で誕生し、ベトナムで建設された博物館としては最初のものです。この博物館で展示されている品々は前史から今日までのベトナムの歴史を物語っています。
ベトナム歴史博物館はフランス風の建築様式とベトナムの宗教施設の建築様式の両面を持っています。この博物館はA地区とB地区に分けられていて、総面積4000平方メートルのこの博物館にはおよそ1万点の品々と資料が展示されています。
博物館のA地区の1階には今から30万~40万年前の前史におけるベトナム社会の成形と発展、建国時代(今から4000年前)、チャン王朝の封建時代までに関する品々が展示されています。イギリス人の観光客Emma Healyさんは次のように語りました。
(テープ)
「ここは落ち着いた雰囲気がある博物館で、そこで、すべての人々がベトナムの歴史を理解できます。私はここに展示されている品々が気に入っています。その他、この博物館の展示スペースの設置と室内照明が好きです。」
特に、1階にはドンソン文化のコレクション、チャン王朝時代の有名な宗教施設の貴重な品々なども紹介されています。
2階には石碑を乗せた亀の像、ベトナムの文化人グェン・チャイの絵画、および、古書が展示されています。この展示スペースはホ(胡)王朝時代からグェン王朝時代まで(14世紀から1945年まで)の歴史に関する品々が展示されています。カナダ人の観光客Josh Terryさんは次のように語りました。
(テープ)
「私に深い印象を与えた品々が沢山あります。リ王朝時代の陶器は非常に繊細な色付けがあります。その他、仏像、寺院の模型、古い梵鐘も素晴らしいです。ここに展示されている品々は本当に豊富です。これらをいくら鑑賞しても飽きません。ベトナムの封建時代の歴史は本当に興味深いです」
一方、それぞれの品々を説明している文字をまじめに書き記した日本人カジムラ・キョウトさんは次のように語りました。
(日本語のテープ)
また、歴史博物館の2階にはチャム族の石彫刻とオクエオ・フーナム文化という専門的展示コーナーが設置されました。これらの品々は7世紀から13世紀まで、年代によって紹介されました。
その他、ベトナム博物館のB地区には1858年から1945年までのベトナムの民族独立を勝ち取るまで闘争、1945年の8月革命の他、抗仏戦争、抗米救国闘争に関する品々が展示されています。ベトナム歴史博物館は国の数多くの貴重な品々を保管するだけでなく、毎日、多くの来館者が訪れる所となっています。