ハノイに足を運ぶ観光客の多くはハノイ市内にあるグェン・タイ・ホック( Nguyen Thai Hoc) 通り66番地に位置するベトナム美術博物館の見学を見逃すことはできません。この博物館は建築物が見事であるだけでなく、ベトナムの代表的な美術作品を保管しています。この博物館を訪れるならば、ベトナムの美術の発展の道のりを理解できることでしょう。

ベトナム美術博物館はフランス風の建築様式を持つ2階建ての建物です。総面積4737平方メートルのこの博物館はベトナムの美術作品およそ2万点が保管されています。これらの作品は歴史の流れに沿って展示されています。中にはベトナムの造形芸術の最初の作品とされているおよそ1万年前に北部ホアビン省ラックトゥイ県にある洞窟内で刻まれた人と動物の顔を描いた絵画、国宝として認められたダオティン地区の銅製の壷があります。その他、11世紀から15世紀までのリ（李）王朝とチャン（陳）王朝の代表的な彫刻作品、チャムパ族の彫刻作品も展示されています。特に、ホールに置かれた千手千眼観音像はベトナムの木造彫刻の優れた作品とされています。その他、この博物館ではドンホ版画、ハンチョン版画など民間版画が展示されている他、20世紀初頭からのベトナムの有名な画家や彫刻家の優秀な作品も紹介されます。美術博物館の来館者の一人であるグェン・バン・フォン( Nguyen Van Phong) さんは次のように語りました。

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「この博物館に展示されている品々は豊富です。私はレリーフと古い彫刻作品が気に入っています。昔の人々は器用で腕がないとこのような作品を作れないでしょう」

美術博物館に展示されている中で、インドネシア美術短期大学を卒業した画家の作品が来館者の注目を集めています。西側諸国との文化の受け入れと中国文化の影響を受けているこれらの画家はベトナムの傑作といえる多くの絵画を描きました。これらの画家はベトナムの近代と現代芸術の発展に大きく貢献してきました。ベトナム美術博物館の展示・教育室の幹部ダオ・ミン・グェット( Dao Minh Nguyet)さんは次のように語りました。

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「多くの来館者はベトナムの古典美術や彫刻作品を見学したいですが、私たちの博物館の強みは現代芸術作品です。これらは漆絵など伝統的な作品です。外国人観光客はこれらの作品の鑑賞が大好きです」

2012年、ベトナム美術博物館はディスカバリー室という新しい空間を開設しました。この空間は生徒、学生に対して、無料で入館できます。ベトナム美術博物館のファン・バン・ティン( Phan Van Tien) 館長は次のように語りました。

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「現在、博物館に関するイメージは変わりつつあります。博物館は特定の人々が見学する場所であるだけでなく、全ての人々に開かれていて、ここで面白さが見つけられる場所となりました。」

長年にわたり、美術博物館は展示品々の研究、補充に力を入れる他、保管している品々の複製を行っています。また、この博物館はシンガポール、日本、韓国、フランス、イタリアなど世界の多くの国々の博物館と交流活動を行っています。現在、美術博物館は展示システムの近代化を進めています。これらの努力により、引き続き美術博物館はハノイに足を運ぶ観光客にとって魅力的な見学スポットとなることでしょう。