カーナー沼（写真：nhandan.com.vn)

2009年、ニントアン省はハーバード・ビジネス・スクールの教授陣が1983年に設立した戦略コンサルティングファームであるモニター・グループと、国際的な総合エンジニアリング・プロフェッショナルサービス企業のアラップ社に依頼し、2020年までの社会経済開発マスタープランと2030年のビジョンを作成してもらったベトナムの最初の地方となり、太陽光と風が多いというデメリットを競争の利点にしました。

ニントアン省は政府が承認したマスタープランを実現して、クリーンエネルギー、観光、ハイテク農業、生産、加工、教育養成、不動産経営などを中心に経済開発を精力的に行ってきました。これを基礎に、ニントアン省は国際統合事業において多くのチャンスをつかんできました。ニントアン省計画投資局のチュオン・バン・ティン局長は次のように語りました。

（テープ）

「まずはじめに、ニントアン省は経営投資環境の改善を集中的に行い、民間経済セクターの発展に好ましい条件を提示しています。第二は交通、水利、海路など社会経済インフラ整備に尽力しているということです。現在、私たちはカーナー国際港湾の第一段階の建設を完了しました。これと同時に、政府はニントアン省の空港開発計画を承認し、その中で、タインソン軍用空港を民間空港に変更する計画もあります」

去る5月12日、ニントアン省は2021年～2030年の開発計画と2050年のビジョンを承認しました。これによりますと、同省はエネルギーと再生可能なエネルギー、高品質の観光、加工製造産業、ハイテク農業、建設と不動産経営といった5つの分野を集中的に開発します。これと同時に、ニントアン省は競争力の向上、デジタルトランスフォーメーション、生産と管理に科学技術を応用する、イノベーションと人材開発、海洋経済と都市経済をモチベーションに、人間を開発の核心的要素にするということです。先ほどのニントアン省計画投資局のチュオン・バン・ティン局長は次のように語りました。

（テープ）

「ニントアン省はこれらの任務を遂行するため、沿岸地帯をはじめ、省内のすべての開発計画を点検しています。最近、ニントアン省は5件のプロジェクトへの投資を決定し、その中にあるカーナー沼の新都市建設プロジェクト、ジン川沿岸の新都市建設プロジェクト、フーハー新都市建設プロジェクトといった3件のプロジェクトへの投資家を選定しました」

ニントアン省は100キロメートルに及ぶ海岸の道路を所有しているほか、ユネスコ＝国連教育科学文化機関により生物圏保護区として認定されたヌイチュア国立公園があります。この生物圏保護区は森林と海洋の生物多様性を持ち、ベトナムと東南アジアにおける典型的な乾燥林の生態系を有する唯一の標準モデルとなっています。

ビンソン・ニンチュ・ビーチ（写真：TTXVN）

特に、ニントアン省にはビンティンビーチ、ビンヒー・ビーチ、ビンソン・ニンチュ・ビーチなどベトナムで最も美しいビーチがあります。そのほか、ニントアン省にはブドウが多く栽培され、一年中温かい気候に恵まれています。現在、同省でビンティン、ビンヒー、ロントアンホアンミーなど国際基準を満たした多くのリゾートが建設されているほか、多くの市街地区も整備されています。

現場の音

ニントアン省はユニークな潜在力を持つことにより、豪華で魅力的な保養地の建設に適しています。ニントアン省は少なくとも12のユニークな観光製品を企画し、カインホアのニャチャン市と中部ラムドン省のダラット市とともに観光の黄金三角地帯を作り、ベトナムの7つの重点的観光地の一つになる目標を掲げています。同省は2030年をめどに、年間600万人の観光客を迎える見通しです。ニントアン省文化スポーツ観光局のファム・テイ・タイン・フオン副局長は次のように語りました。

（テープ）

「私たちはニントアン省における観光市場の拡大のため旅行会社と地元の行政府にアドバイスしています。ニントアン省は国内観光と従来の観光市場を優先的に開発しています。それぞれの地方の強みを生かして、競争力の高い観光商品を企画します」

今後、ニントアン省は経済回廊、エネルギー産業、加工製造産業、港湾サービスなどを集中的に開発します。同省にある道路と鉄道が高速道路および、南北高速鉄道と結ばれ、ニントアン省に行く観光客に便宜を図ります。観光、文化、経済などの面で多くのメリットを持つニントアン省は近い将来、国内外の観光客と投資家に魅力的な目的地になると言えます。