北部山岳地帯にあるラオカイ省バックハ町の中心地には毎週日曜日に定期市が開かれます。これはバックハ町と周辺に住んでいる各少数民族の売買の場となってきました。この市場には衣装、農具、家具など生活必需品が並んでいます。
現場の音
旧正月テト明けの定期市ですが、早朝から賑やかです。この市場は物を売ったり、買ったりするだけでなく、青年男女が互いに出会う場でもあります。そのため、市場に行く時、誰もが色とりどりのおしゃれな衣服を身にまといます。
現場の音
旧正月テトが終わり、多くの人々は鍬 踏みなどの農具を買いに行く人々が多くいます。ナホイ村に住むティ族出身のバン・バン・ロ ( Vang Van Lo) さんは次のように語りました。
(テープ)
「この鋤(すき)は30万ドンでした。とても高いですが、気に入っています。気に入らなければ買いません。新しい鋤で仕事をすると豊作になるでしょうね」
バックハー町は草競馬で有名ですので、この市場には鞍、馬の手綱、馬の蹄鉄なども売られています。ナホイ村の男性は鞍を造ることも上手です。ナホイ村に住むフーラ族出身のトゥ・クイ( To Cui) さんは今日、鞍を4個売りに行きました。
(テープ)
「鞍一個が15万ドンで売られています。一週間で4つの鞍くらを造りました。今日の市場で全部売れるでしょう。7,8月になると鞍くら数十個が売れます。」
バックハ市場には手織のコーナー、飲食品コーナー、水牛や普通の牛を売るコーナー、地酒コーナーなど様々な売り場に分けられます。これは水牛や牛が陳列されているコーナーの音声です。
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水牛や牛売り場はバックハ市場の特徴です。ここはバックハ地区と周辺の人々だけでなく、遠い所からも多くの人々が水牛や牛を買うため、この市場にやってきます。
また、バックハー市場に初めて行く人々だれもが手織物売り場に興味を持っています。このコーナーには地元の人々の手作りの織物が売られています。ザオ族やモン族の色とりどりの民族衣装がずらりと並んでいます。このコーナーは各少数民族の女性だけでなく、外国人観光客も引き付けています。カナダ人の観光客Jennyさんは次のように語りました。
(テープ)
「この定期市に来るのは初めてです。ここにはこれまでに見たことがなかった多くの物が見られます。面白いことは機械織りではなく、地元の人々が自分の手で作った品物を見られるということです」
少数民族の人々にとって市場に行くのは単に買い物をするだけでなく、遊びに行ったり、交流したりする場でもあります。そのため、バックハ市場に行くと、地元の様々な少数民族の特産品を理解したり、地元の人々と交流したりして、少数民族の日常生活を垣間見ることができるのです。