(VOVWORLD) -李王朝時代(1010-1225)に、ベトナムでは仏教が主要な宗教とされたため、数多くの仏教施設が建立(こんりゅう)されました。
北部港湾都市ハイフォンのドーソン地区はビーチを始め、美しい自然風景で有名ですが、ここには千年の歴史を持つトゥオンロン( Tuong Long) 寺と塔があることでもよく知られています。トゥオンロンは神聖なお寺で、ハイフォン市を訪れるならば見逃すことはできない必見の観光名所です。
トゥオンロン寺と塔(写真: petrotimes.vn) |
李王朝時代(1010-1225)に、ベトナムでは仏教が主要な宗教とされたため、数多くの仏教施設が建立(こんりゅう)されました。その中の二つがハノイの前身であるタンロン都にあるバオティン塔とドーソン地区にあるトゥオンロン塔です。トゥオンロン塔は標高128メートルの山の頂上に建てられ、宗教施設としてだけでなく、観察塔として海上における安全保障の確保にも重要な役割を果たしてきました。
歴史書によりますと、1059年、リ・タイン・トン王はドーソン地区を訪れた後、夢で竜を見たため、この地にトゥオンロン寺と塔を建立することを決定したとしています。ベトナム語で、トゥオンロンとは運がよい竜という意味があります。
建立されてから千年が経った現在、トゥオンロン塔は大半が破壊してしまい、考古学遺跡として残っていたところ、2007年に、ドーソン地区によって塔の復元が開始され、10年かかって2017年に完成しました。
新しい塔は2000平方メートルの敷地面積に建立されました。ハイフォン市仏教管理委員会のテイク・クアン・トゥン委員長は「復元されたトゥオンロン塔には昔のままの建築様式と模様が維持されている」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「私たちは先人が残してくれた宗教施設を復元したいのです。また、李王朝時代に作られた銅像もこのトゥオンロン寺に安置されています。この銅像は貴重な歴史的価値があります。現在、トゥオンロン寺には多くの貴重な考古遺物が維持、保存されています」
ドーソン遺跡と観光管理センターのカオ・バン・ベー センター長は次のように語りました。
(テープ)
「ハイフォン市をはじめ、ベトナムの人々に国の建設防衛の歴史を理解してもらうため、トゥオンロン塔を復元したのです。トゥオンロン寺と塔はドーソン地区とハイフォン市にとって大きな歴史的価値があります」
トゥオンロン寺と塔は山の頂に建立されたため、ここを訪れる観光客はドーソン地区を一望できます。これは観光客にとって素晴らしい体験となっています。
トゥオンロン寺と塔に足を運ぶとこの宗教施設の美しさを鑑賞できるだけでなく、ベトナムの仏教の歴史をもある程度理解できることでしょう。