幸運が買える市場

幸運が買える市場 - ảnh 1

ベトナムでは、旧暦の1月7日の夜中から8日の早朝までの間に商品を買えば一年間幸運に恵まれると言われている市場があります。それは、北部ナム・ディン(NamDinh)省のヴィエン市場(ChoVieng)です。この市場は、売り手と買い手は商品が安いか高いかでなく、幸運を買うことを望むということです。現在でも、ヴィエン市場は北部の人々の文化の美意識の一つであるとされています。

昔、ナムディン省にはヴィエン市場が2つありました。ブ・バン(VuBan)県キム・タイ(KimThai)村のヴィエン・フー市場と、ナム・チュック(NamTruc)県ナム・ザン(NamGiang)町のヴィエン・チュア市場です。地元の高齢者によりますと、当初、ヴィエン市場は男女が出会うきっかけの場として年初に一度だけしか開かれませんでした。男性が年初に市場へ行くのは愛する女性に出会いたいからです。

ナム・チュック県ナム・ザン町に住むグェン・テェン・ズンさんは次のように語りました。

(テープ)

「昔から、ヴィエン市場へ行くのは商品の高い安いを問わず、幸運を買いのが狙いです。そこで、人々は市場へ芋、野菜、農具などを持参して行きます。お金で買わない商品もあります。野菜のある人と農具のある人はそれらの商品を商品の価値の差について思わずに、互いに交換することが出来ます。それが、ヴィエン市場の特徴です。」

言い伝えによりますと、ヴィエン・フー市場は旧暦7日夜23時から翌朝1時まで開かれます。市場の周辺にはリェウ・ハイン(柳杏)聖母を祀る神社があります。人々は、市場へ行く前に、その神社でお参りをします。参拝者の一人グェン・ティ・アンさんは次のように語りました。

(テープ)

「この神社はヴィエン・フー市場の創設者であるリェウ・ハイン聖母を祀っています。人々は幸運を祈るために、市場へ行くのです。」

年の始めに市場へ行くのは一年を通して幸運であることを祈願するのです。

幸運が買える市場 - ảnh 2

一方、ナム・ザン町のヴィエン・フー市場から25キロ離れたナム・チュック県にあるもう一つのヴィエン・チュア市場の規模はさらに大きいです。この市場の商品は農具、種子、植木、果樹などがありヴィエン・フー市場と同じですが、骨董品を扱うコーナーがあります。ダイ・ビ寺境内で、銅製と¥や陶器の仏具や、茶たく、酒壷、ドラとシンバルなどの骨董品やガラクタが並べられます。この市場へ行く人々は幸運を祈り、それらのアンテークものを買うのです。

幸運が買える市場 - ảnh 3

特に、ヴィエン市場での買い物は子牛の肉を欠かしてはいけません。現地住民によりますと、以前、ヴィエン市場で牛や、水牛を交換していました。しかし、多くの人は交換した牛や水牛を家に連れて帰らず、肉にして売りました。赤肉は幸運をもたらすと言われるからです。

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現在でも、ヴィエン市場に行く人々は多くなっています。幸運に恵まれる為に、誰もが、品物を買って帰ります。一番好まれる物は植木だそうです。というのは、植木は幸福と平穏をもたらすと信じられているからです。

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