ベトナムに居住している他の多くの民族と同様、西北部デエィンビィエン省ムオンチャ県サロン村テンパ集落に住んでいる少数民族サファン( Xa Phang) 族は多数民族であるキン族と同じ時期に、伝統的旧正月テトを楽しんでいますが、テトに関する自らの独特な風俗習慣があります。

サフアン族の習慣によりますと、元旦は先祖を供養することと家族の人々にテトのお祝いの言葉を交わしたり、お年玉をもらったりします。テトの2日目から、人々は家を出て、親族や近所の人々に年始の挨拶を行います。

今年のテトに、テンパ集落に住むタン・チャン・ホアさんは夫と子供たちに最も美しい衣服を用意しました。これらの衣服はサフアン族の人々が自分で作った民族衣装です。ホアさんの話です。

（テープ）

「テトの時期に、サフアン族の人々は伝統的な衣服を着用します。私は自分の手で刺しゅうがあるこの靴と衣服を準備しました。テトに着るため、数か月前に仕上げを始めました。夫と子供たちが美しい衣服を身にまとうことができて、嬉しく思っています」

サフアン族のテトに食べる料理には燻製豚肉が欠かせません。サフアン族の人々はテトの1か月前から、豚肉を用意しました。サフアン族の一人の話です。

（テープ）

「今年、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済的に困難でした。でも、サフアン族の習慣により、例年と同じように、テトに豚を屠殺して、家族や親戚を集めて、ご馳走を食べました。テト前に豚を屠殺し、豚の頭と前足一足、および、後足一足で大晦日にご先祖の供養をしました。残された豚肉は台所にかけて、乾燥させます。これはサフアン族の昔からの習慣となってきました」

現在でも、テトに関するサファン族の多くのよき伝統が維持され、悪い習慣が撤廃されました。テンパ集落のサンセオガン村長は「テトはサファン族の人々がおしゃれな衣服を身にまとい、互いに新年の挨拶を交わすチャンスである」と明らかにし、次のように語りました。

（テープ）

「サファン族は多数民族であるキン族と同じ時期に、伝統的旧正月テトを楽しみます。テトには多くの伝統的民間遊戯を楽しみました。テトに豚肉を食べたり、子供たちに新しい衣服を用意しました。」

テンパ集落に住むサフアン族のテトの独特な伝統的文化が今も維持、保存されています。チャンスがありましたら、一度サファン族のテトを楽しんでください。