(VOVWORLD) -現代では、数少ない若者たちが、伝統的芸術の研究に夢中になることで、過去を振り返るようです。若い彼らは、具体的な行動で、ベトナムの伝統的文化の復旧、保護、保存に貢献しています。
「イ・バン・ヒエン」社を披露する式典で、古代ベトナム人衣装ショー |
1990年代に生まれたグエン・ドック・ロックさんは、古代ベトナム人の衣装の復元に興味を持つ若い世代です。現在、彼が社長を務める会社「イ・バン・ヒエン」社は、数百年前にベトナム人が着用していた衣服の研究と復元を行っています。ロックさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、ベトナムでは、一部の青年たちが、自らの民族の伝統的文化の保存を認識する現状があります。これは、とても有意義なことであり、私たちの若者にとって使命だと思います。」
ロックさん |
ロックさんは、かつて映画カメラマンであったものの、古代ベトナム人の衣装の復元の研究に転職することにしました。それから、著名な学者や、画家の意見を参考にしながら、歴史的資料などを研究しました。「イ・バン・ヒエン」社の製品開発研究室の一員は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちの仕事は、一般衣装の設計やデザインの方法と違います。古代衣装の復元に着手する前に、色々な資料を研究しなければならないので、労力と時間がずいぶんかかりますよ。」
古代ベトナム人の衣装は、宮廷衣装から、兵士の軍服、庶民の普段着にいたるまで様々な種類があります。さらに、それぞれの衣装には、履物、装飾品、マフラーなどの付属品が付いています。これまでに、彼らは、祭りや舞台に用いられる衣装を復元してきました。ロックさんは次のように語りました。
(テープ)
「19世紀末のベトナムのグエン王朝時代によく着用されたものに似た衣服を作ったことがあります。これらの装束は、宮廷の儀式に着用されたものです。その時代の衣装は、王様から、官吏、そして、一般人民までのシャツのデザインはほぼ同じでしたが、布地と模様が違います。」
一方、「イ・バン・ヒエン」社の社員は次のように語りました。
(テープ)
「私は、20年間にわたり、縫い仕事に従事してきました。古代ベトナム人の衣装は、近代のものと比較して、だいぶ違いますね。古代の衣装は、主に手縫いで行われていますよ。」
ロックさんの過去と現在を結びつける行程には多くの試練がありますが、過去を深く理解するかぎり、現在をさらに理解するようになり、未来の方向を切り開くことでしょう。そういう考えで、ロックさんたちは、古代の衣装の復元を通してベトナムの伝統的文化の価値の保存と発展に貢献しています。