(VOVWORLD) -南部キエンザン(Kien Giang)省ゴクアオ(Go Quao)県トイリエウ(Thuy Lieu)村に住む20人にも満たない老農民たちと、僧侶一人は、この12年間に渡り、農村部で88本のコンクリート橋を架けてきました。これらの老農民の中で、一番若い人は50歳代、最高齢者は80歳の人です。
橋の建設中の老農民たち |
72歳のタムお爺さんは、ずっと前から、お寺の僧侶と共に、道路や橋の建設に参加しているそうです。また、家の農作業は子供たちに任せ、本人は共同体の為の慈善活動に力を注ぐことを生きがいにしてきました。
(テープ)
「私の家は、トイリエウ寺から4キロ離れた所にありますが、お寺の公益的な活動に少しでも力を注ぎたいのです。体が疲れる時だけは休みますが、人様のお役に立ちたいし、元気であれば、これらもこの活動に積極的に参加しますよ。」
リ・ロン・コン・ザン僧侶 |
農村部における橋の建設グループを設立した人は、トイリエウ寺の住職リ・ロン・コン・ザン僧侶です。僧侶は、コンクリートの橋を建設したくても、経済的に苦しくて、できない地方があることを知ると、支援者たちに橋の建設費募金を呼びかけました。その費用は、建設資材だけに使用されます。そして、お寺の橋建設グループは、その地方に赴き、現地住民と共に、橋の建設を行うということです。
コンザン僧侶は次のように語りました。
(テープ)
「一本の橋を架けるための寄付金は、約8千万ドンです。普段、この程度の金額だけは、質の良いコンクリートの橋を建設することはできないですね。しかし、私たちは、そんなことが出来ました。これまでに、私たちが建設してきた橋は質が良いと現地住民から高く評価されましたよ。私たちは、この公益的な活動を始めてから12年前でした。」
ところで、コンザン僧侶は、農村部での橋のコンクリート化への募金を働きかけるだけでなく、現地に住むクメール族の貧しい家庭の生徒向けの教科書や、奨学金、貧しい人々への診療治療、薬提供を行っています。コンザン僧侶と老農民たちの仁愛の心は、新農村作り運動や現地住民の生活改善に大きな貢献をしてきました。
また、コンザン僧侶は次のように述べています。
(テープ)
「よい行いをして、また、多くの人々から支持されて、とても嬉しく思っていますよ。現地住民から信頼されて、今後も、共同体の為の公益的な活動を続けたいと思います。」
トイリエウ村の老農民たちのお手本が、さらに展開されることを期待しましょう。