(VOVWORLD) -水害に強い家の建設プロジェクトは、あるボランティアグループで設立され、自然災害地域に住む貧しい人々向けの安全な家の建設のために国内外の組織や個人の支援を呼びかける目的で、2013年11月に、ソーシャルネットワーク上で始動されました。
毎年、このプロジェクトの管理委員会は、寄付金や、画家から寄付してもらった絵画を競売に掛けた金額で、水害に強い家の建設費に使います。始動から6年後に、全国各地、特に、洪水による深刻な被害を受ける中部の計11箇所に、700件の家、124の洗浄用水槽などを建設しました。
建築家ディン・バ・ビンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、私たちは、洪水被災地向けの洪水に強い家の12の模型を作りました。これらの家は、それぞれの地方、家庭の条件に見合いながら、現地の伝統的文化を保っています。それぞれの家の模型は、一定の災害に対応するので、どれが一番良いかと言うことはできません。私たちは、全く同じ家は建てません。各家庭のニーズと要求によって家を建てるのです。」
絵画の競売にかける様子 |
2018年11月に、水害に強い家の建設プロジェクトは、「確実に生きる共同体開発補助基金」を開設しました。この基金は、自然災害と気候変動の影響を受ける被災者を対象に安定的かつ安全な生活を図ることが狙いです。特に、この基金は、非営利団体に認められてから、中部クアンナム省ナムチャミ県に少数民族セダン族の世帯約70戸が住むハインフック村を建設しました。
水害に強い家の建設プロジェクトの創始者であるファム・フォン・ザンさんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「ハインフック村建設プロジェクトは、クアンナム省で試験的に実施されたものです。現地の行政当局は、建設費の一部を拠出する他、労働力を提供しました。これまでに、私たちは、全国8省で、水害に強い家の建設を集中的に行いましたが、この村を建設したことで、医療や、教育、文化などの面においても被災者を補助したいと思います。」
水害に強い家に住むある人は次のように述べています。
(テープ)
「私は、クアンチ省クアンガイ町タントオン村に住んでいます。クアンチ省では、多くの水害に強い家が建設されましたよ。以前の家は、小さくて、雨漏りがしたのでとても大変でした。現在、各団体や個人からの支援のお陰で、80平方メートルの広い2階建ての家に住めるようになりとても嬉しいです。洪水が発生しても、心配なくなりましたからね。」
他方、2018年に、水害に強い家の建設プロジェクトの担当者らは、全国各地に木を植える「緑化プログラム」を実現させました。その結果、これまでに、首都ハノイには1770本、中部のホイアン町には5100本、及び、南部ドンタップ省には1万本の樹木が植えられました。さらに、2019年末に、ホイアン町、南部ホーチミン市とソックチャン省に3箇所の公園を建設する予定です。
この6年間、水害に強い家の建設プロジェクトは、約3500人に安定的かつ安全な生活をもたらしてきました。同プロジェクトは、共同体の為に大きな貢献をしてきたことで、ベトナム青年連合会から「国家ボランティア賞」を授与されました。