(VOVWORLD) - ベトナム南部ソクチャン省は少数民族クメール族が集中的に住む地方で、今年、この省のクメール族は豊作を喜びながら、伝統的なお正月である「チョルチョナムトメイ」を楽しみました。
クメール族の伝統的なお正月「チョルチョナムトメイ」 |
クメール族の伝統的お正月「チョルチョナムトメイ」は4月の中旬に行われますが、ソクチャン省ミスイェン県タククオイ村デーソー集落では、今年の正月は例年より楽しくなりました。村人はスイカを例年より高く収穫できたからです。クメール族の一人ゴ・トゥオンさんは、2か月でスイカの手入れをした結果として約4000万ベトナムドン(日本円で20万円)の利益を得たと話し、次のように語りました。
(テープ)
「スイカは、重さ1.2キロ以上1キロで5千ドンの価格で卸売りされました。その以下のスイカはバラ小売りしました。こうした値段は、例年よりかなりの利益が出ました。これにより、伝統的なお正月が楽しくなりましたよ。」
デーソー集落の村長マ・ソン・フアさんによりますと、この集落の人口の7割はクメール族で、集落のクメール族の人々は冬春期の稲作を収穫した後、スイカを栽培します。今年のスイカの栽培面積は20ヘクタール以上で、かなりの豊作でした。フアさんは、スイカの栽培は村人の収入増加と生活改善に大きく貢献していると述べ、次のように語りました。
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「稲の収穫後、村人はスイカの栽培を始めますが、天気が良ければ、いい収穫になります。また、スイカの栽培は高い土地が適します。そのため、村人の多くは、周辺の高い場所を借りてスイカを栽培しています。」
スイカの収穫 |
今年はスイカの他、稲も豊作になりました。今年、干ばつに襲われると予測されたものの、地方行政は、灌漑システムの充実や農業用水の備蓄など干ばつに効果的に対応したので、稲作に対する干ばつの影響を最小限に抑えることができました。農民の一人リ・クオンさんは、今年は稲作から7000万ベトナムドン(日本円で35万円)の利益を得たと語り、次のように話しました。
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「今年は例年より楽しいお正月を迎えました。塩害がなくて農業用水が多いので、かなり収穫できてうれしく思います。村人は全員、伝統的なお正月を楽しむことができました。」
近年、国の関心により、タククオイ村の道路や学校、診療所、水道システムなどがかなり整備されました。これにより、村人の生活が益々改善されており、村の風景は大きく変貌しています。タククオイ村人民委員会のレ・ホン・クアン副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「新農村づくりプログラムは国の支援と感心を受け、精力的に進められています。また、村人も小道のコンクリート化や道端での花の栽培など、このプログラムに積極的に参加しています。これにより、村人の生活は物心両面においてかなり改善されています。」
国の支援と村人の努力により、これからもクメール族はより良い生活を送り、より楽しいお正月「チョルチョナムトメイ」を楽しむことでしょう。