ムオン族の食文化


ムオン族の食文化は山や林の山菜を採り、その材料を使った簡素な料理です。代表的な料理は蒸し野菜、魚、豚肉などです。現在も、これらの料理はホアビン省のムオンビ地区に住むムオン族の日常、ひいては正月の料理となっています。


ムオン族の食文化 - ảnh 1
蒸したバナナの花

山や林から採った山菜や、魚、コメなどからムオン族の女性の器用な手先で美味しい料理として作られます。ムオン族の日常料理には野菜の煮付けが欠かせません。

ブイ・ティ・ジエンさんは「ホアビン省の天候は涼しいことから野菜の栽培に最適だ」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ) Dien 1

「パパイヤの葉やキャベツ、サラダなどを一緒に煮るといい匂いがしますよ。冬季はキャベツを植えますが、サラダは自然に成長しますよ。この種類は苦味があり、ムオン族の料理の独特な味です。」

野菜煮の中には、パパイヤの葉も入れるので、どこの家族でもパパイヤを植えます。パパイヤの花や実も料理に使用されます。各種の野菜が綺麗に洗われてから細かく刻まれ、バナナの花と混ぜて、蒸し鍋でおよそ15分煮られます。

さきほどのジエンさんは次のように明らかにしました。

(テープ) Dien 2

「野菜は蒸気で蒸すので、煮すぎることはありません。これは庶民の料理です。畑から帰る途中、また摘んできました。」


ムオン族の食文化 - ảnh 2
蒸したパパイヤの葉

この蒸し野菜は魚や唐辛子を入れて作ったタレにつけて食べます。このタレは生姜の黄色、唐辛子とトマトの赤、万能葱の緑という色とりどりで美味しく見えます。

ブイ・バン・ハイさんは次のように語りました。

(テープ) Hai

「蒸し野菜には薬草も入っています。煮てから、魚のタレにつけて食べるととても美味しいですよ。それぞれの野菜と薬草は異なった味がします。野菜の苦味や甘味などの調和も美味しいです。」

蒸し野菜は日常料理です。また、命日に供養する料理や正月の料理には魚が欠かせません。塩や胡椒、生姜、唐辛子などを魚の腹に入れ、煮込むと、いい香りを出します。この料理は「オットド(Ot do)」と呼ばれます。一方、豚肉もムオン族の女性の手にかかると美味しい料理となります。

ムオン族はタイ族と同様に料理をバナナの葉に乗せます。ブイ・バン・カンさんの話によりますと、昔、料理道具が現在のように普及していなかったことから、食べ物を葉に入れて調理しました。今、生活は大きく変わりましたが、昔の習慣が保たれているということです。

バナナの葉には煮物、焼き物、茹でた物などが一緒に並べられ、美味しそうに見えます。来客は料理を味わいながら、ムオン族の風習や暖かい気持ちを実感することでしょう。

 

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