(VOVWORLD) - 北部山岳地帯ランソン省の人口の8割以上は少数民族で、その中で、ヌン族やテイ族、ホア族、ザオ族、サンチャイ族、モン族が大多数を占めています。少数民族の伝統文化の保存と開発、および少数民族居住地での国家管理を効果的に進めるため、ランソン省は、少数民族の言語教育の質を高める方針です。
ランソン省で開かれている少数民族の言語教室 |
ランソン省放送局の少数民族言語放送部に属するテイ族放送のスタッフ ホアン・ティ・テムさんは毎週2回テイ族の言語教室に通っています。テイ族出身で、仕事で毎日テイ族の言葉を使っているにもかかわらず、テムさんは仕事の要求によりく応えられるようにこの教室に申し込むことにしました。テムさんの話です。
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「この教室は私にとって有益です。先生たちは熱心に教えてくれています。教室で身につけられた知識は私の仕事と生活に役立っています」
現在、ランソン省には、少数民族の言語教育を行っている施設が12か所あり、その多くは、テイ族、ヌン族、モン族の言語を教えています。これらの施設で、学生たちは言葉はもちろん、少数民族の文化や風俗習慣などに関する多くの知識を身につけられます。カオロック県職業訓練・継続教育センターのグエン・ティ・フォン副所長は、同センターは少数民族の言語教育の質を高めるために、情報技術の導入のほか、少数民族の人々との交流会や居住地の見学などを頻繁に行っていると述べ、次のように語りました。
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「当センターは、学生が少数民族の人々と接触するチャンスを作っています。これは、学生の会話能力の向上と少数民族の文化への理解促進に役立っています。現場で、学生たちは少数民族の人々と一緒に、ご飯を食べたり、畑仕事をしたり、祭りに参加したりすることができます。また、少数民族の歴史遺跡なども見学します」
オンライン教室もあります。 |
ランソン省が少数民族の言語教育の質を高める方針を打ち出した2015年以降に開かれた少数民族の言語教室は200を超えており、これまでに約8000人が学んでいます。ランソン省教育訓練局のファン・ミ・ハイン副局長は次のように語りました。
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「少数民族の言語教室は省の公務員と職員、および国境警備部隊の幹部と兵士を始め、多くの人の関心を集めているそうです。教室に申し込む人が増えつつあります。少数民族の言葉に不自由しなくなることは仕事の要求に応えられ、日常生活でも便利ですから。また、教室は少数民族の伝統文化の保存に大きく貢献していると思います」
多民族国家であるベトナムは少数民族の言語教育の強化策を民族の多様性およびその伝統文化の保存・開発を目指すものとして見なしており、ランソン省の取り組みを広げています。