クアンニン省の持続可能な発展事業の鍵となったグリーン成長
(VOVWORLD) - グリーン経済へ向けての経済構造の転換が全国各地の戦略的な目標とみられている中で、東北部のクアンニン省はこの分野で多大な成果を収めています。そして、同省は2020∼2025年期における発展戦略において、その路線を堅持する方針です。
昔の国道18号線=VOV |
経済グリーン化を促進
クアンニン省は、工業生産が経済構造の60%を占めています。その中で、石炭や、セメント生産、火力発電、造船などがあります。これらは重要な経済部門ですが、観光や、環境保護、海洋経済、水産物の養殖などにマイナス影響を与えています。こうした中、経済グリーン化を促進することは差し迫った課題となりました。
(写真:VOV) |
経済グリーン化の効果
この数年間、クアンニン省は経済構造の転換に力を入れ、様々な成果を収めています。交通インフラ整備事業はその証とみられています。ハノイ・ハイフォン・ハロン高速道路や、ベトナム初の民営国際空港となったバンドン国際空港、外国の遊覧船専用のハロン船着き場などが建設され、経済グリーン化事業に貢献しています。
また、同省は観光を先端経済部門と見做し、その開発を積極的に進めています。昨年、同省はおよそ1400万人の観光客を迎えました。そして、今年、新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を受けていますが、年末まで、300万人の観光客を誘致するという目標を設定しています。
クアンニン省観光協会のグエン・テ・フエ副会長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「各旅行会社は、新しいツアー企画や、割引キャンペーン、サービスの質的向上など様々な措置をとっています。同時に、遊覧船や、宿泊施設も力を合わせています。我々は関係各機関と連携して、観光振興イベントや、見本市などを開催し、観光客の誘致を目指しています。」
クアンニン省の鉱山=VOV |
一方、炭鉱部門も技術刷新や、自動化と情報技術の導入、生産性の向上、環境保護などを促進し、グリーン化を目指しています。さらに、スマートシティ開発も効果的に進められています。特筆すべきことは、これらの措置が効果をあげているということです。
この数年間、クアンニン省がハイテクや、製造業、クリーン産業、インフラ整備などの分野で多くの大規模な投資プロジェクトを誘致していることや、この5年間の平均経済成長率が10・7%に達することなどはその効果を示す楽観的な兆しです。今年5月に行われたクアンニン省の指導部との会合で、グエン・スアン・フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「近年のクアンニン省の迅速な台頭は石炭ではなく、観光・海洋によるものです。クアンニン省の経済構造は黒色からグリーンに転換されています。」
クアンニン省は地理的地位や、海洋、交通などの面で、多大なメリットに恵まれています。したがって、今後も、同省の経済グリーン化事業は成功を収め、ほかの地方の模範となる見通しです。