(VOVWORLD) - 新型コロナウイルス感染症は2020年初頭から各企業に深刻な被害をもたらしています。しかし、ベトナムの多くの企業は存続のために効果的な措置をとってきました。これは国の経済発展事業に貢献しています。
パンデミックによる最も深刻な被害を受けるのは観光部門といえます。年商が230億ドル減少したこと、外国人観光客数が80%減少したこと、従業員の90%が仕事を失ったこと、旅行会社の60%が活動を停止せざるを得ないことなどがその証です。こうした中、多くの旅行会社は思考を刷新し、新たな措置をとっています。北部山岳地帯ラオカイ省観光協会のレ・アイン・ダイ副会長は次のように話しています。
(テープ)
「国内市場と国内観光客こそ私たちに多くのことを教えています。その教訓は観光商品の刷新、および、想像力の活用です。困難な時期はこれまでの道のりを振り返り、新しい方向を見出すためのものとなっています。」
輸出部門も多大な困難に直面しています。その中で、最も大きな被害を受けたのは紡績縫製業です。世界各国の繊維製品輸入額が20%減少していることは同部門に強い打撃を与えています。しかし、これに対応するために、紡績縫製企業は効果的な措置をとっていると評価されています。繊維製品会社10号のタン・ドゥク・ビェト社長の話です。
(テープ)
「2020年に、5か所の販売店を開設するという目標を設定しました。困難に直面しているにもかかわらず、その目標を達成できました。昨年は成長を遂げられませんでしたが、2021年に20%ないし30%に達する見通しです。」
(写真:VOV) |
農産物生産に携わる企業も効果的な対応策により、徐々に回復しています。ヒェンレ(Hien Le)社のグエン・ティ・バオ・ヒェン会長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「2021年に、既存の工場の生産能力より7倍高い工場を建設する計画を進めています。同時に、農業生産への財源を集めるために取り組んでいます。2022年末に、新しい工場が稼働し、新しい製品を生産できる見通しです。」
各企業の努力に関し、VCCI=ベトナム商工会議所のブ・ティエン・ロック会頭は、「2020年はベトナム企業の能力や、対応力を証明する試金石となった」との見方を示し、次のように語りました。
(テープ)
「各企業は、政府が国際社会と協力してパンデミックを抑圧することを望んでいます。これは2021年と今後の企業の存続と持続可能な発展にとって死活問題といえます。」
エコノミストらは、企業の努力を高く評価するとともに、「将来の発展へ向けて、各企業はデジタル化や、経営モデルの刷新、先進技術の導入、人材育成、管理能力の向上、サプラインチェーンづくりなどに力を入れる必要がある」と訴えています。