(VOVWORLD) - 年初から、ベトナム経済は積極的な兆しを見せています。工業生産高が前年同期と比べ7・4%増加していることや、FDI=外国直接投資が2%増に当たるおよそ25億ドルに達していることなどがその証です。
計画投資省所属経済状況予測センターのチャン・トアン・タンセンター長=baochinhphu.vn |
既にお伝えしましたように、先ごろ、格付け機関「ムーディーズ・インベスター・サービス」はベトナムの格付を発表し、その中で、ベトナムの国家信用格付けを「Ba3」に据え置く一方、その見通しを「ネガティブ」から「ポジティブ」に引き上げました。ムーディーズは、「効果的なパンデミック予防対策はベトナムの経済回復や、貿易活動の促進に貢献している」と分析しています。
実際、年初から、ベトナム経済は積極的な兆しを見せています。工業生産高が前年同期と比べ7・4%増加していることや、FDI=外国直接投資が2%増に当たるおよそ25億ドルに達していることなどがその証です。計画投資省所属経済状況予測センターのチャン・トアン・タンセンター長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム経済が回復していることは明らかです。その回復は2020年の第3四半期から始まりました。昨年第4四半期の好転は今年の第1四半期に前提を作り出しました。輸出や、投資、農業などは展望が明るいといえます。」
ムーディーズは、「ベトナムの中期的な経済展望は明るい」とし、そして、「ベトナムは、新型コロナウイルス感染症収束後の世界の生産・貿易・投資・消費傾向の移転から利益を受ける見通しである」と予測しています。ムーディーズの評定に関し、エコノミストや、実業家らは、「これはベトナム経済の中長期的な展望を示している」と分析しています。
投資分野に携わる企業「フィンプロス」社のド・タイ・フン社長は次のように述べています。
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「世界は強い変動を経てきましたが、ベトナム経済におけるキャッシュフローは良好に回っています。特に、各銀行は金融安全性に関する指標を確保しています。これらは、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることの基礎となっています。」
一方、エコノミストのグエン・チ・ヒェウ氏は、「新型コロナウイルス感染症が複雑に推移している中で、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることは積極的な兆しである」とし、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム経済は他の国々よりも迅速に回復する見通しですが、こうした中、ムーディーズがベトナムの格付けを引き上げることは当たり前ですね。しかし、ベトナムの格付けはまだ低い水準にあります。今後も、さらに発展するために努力していく必要があります。ベトナム政府は経済の成長維持に成功していますが、国民生活の質的向上は大きな問題として浮上しています。」
エコノミストや、実業家らは、「今後も、ベトナム経済は多くの困難に直面していく」と予測したうえで、「パンデミック予防対策活動の成功や、強い回復力などにより、ベトナムは中長期的な目標を達成可能である」と楽観視しています。