(VOVWORLD) - この間、ホーチミン市の多くの企業は農業と農産物の生産への投資を促進しています。これは市内と周辺の地方の農産物の質の向上と農家の収入向上に大いに貢献しています。
2021年の南西部各省でのサツマイモの生産・加工に関する新たな取り組みはその一例と見られています。
サツマイモの収穫期が始まる2021年5月に、南部各省では新型コロナウイルス感染症の第4波が発生し、サツマイモの出荷が困難になりました。
こうした中、ワイン生産企業チュオンザ社はサツマイモを原料とするワインの生産プロジェクトを立ち上げました。同社は6トンのサツマイモから1000本のワインを製造しましたが、その製品は消費者から好評を得ています。
チュオンザ社のチュオン・ティ・スアン・ホア社長は次のように明らかにしました。
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「サツマイモワインの成功により、市場でのサツマイモの価格が上がりました。農家はサツマイモを収穫してから、洗浄するだけでよいのです。サツマイモの価値は以前と比べ3倍増加しましたよ」
一方、コーヒーの生産・加工もホーチミン市の多くの企業の注目を集めています。昨年、実業家ブ・ビェト・ドゥク氏は「コーヒーのメッセージ」というプロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、豆の品質に一定の基準を設け厳選しています。これにより製品の質が一段と高まりました。
ドゥク氏は、「この数カ月、『コーヒーのメッセージ』プロジェクトの製品は多くの電子商取引でベストセラーになっている」と明らかにし、次のように話しています。
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「わが社は1キロのコーヒー豆を7万ドンで買っています。市場の価格よりも70%高いですが、Shopee, Tiki, Lazadaなどの電子商取引で大量販売されています。これはコーヒーの付加価値の向上に役立っています」
薬材の生産も多くの企業から投資を誘致しています。サイゴンTCS社はその一例です。昨年から、同社は各種のエッセンシャルオイル(精油)の生産を開始しました。サイゴンTCS社のハ・バン・ロック社長の話です。
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「薬剤についてですが、これまで、各企業は原料を販売してきました。したがって、その価値は低いです。ミントがその一例です。生ミントの葉は1キロが6000ないし7000ドン(約30円)しかありませんが、ミントオイルは1200万ドン(約6万円)になります。つまり、その価値は数千倍高くなりますね」
企業の努力により、南部各省の農産物市場が大きく改善されています。これは農家の収入向上だけでなく、地方の社会経済開発事業にも貢献しています。そして、今後も、その傾向が続くと期待されています。