(VOVWORLD) -南部カントー国際空港は、南部メコンデルタと全国各地を結ぶ重要な玄関となっています。ですから、各地方からカントー空港行きの直行便は、地方間の観光開発に役立っています。
2023年に、南部メコンデルタ地域を訪れた観光客は、延べ180万人の外国人観光客を含む延べ4500万人に達し、2022年通年と比べ20.4%増となっています。しかし、ベトラベル旅行会社カントー支店のレ・ディン・ミン・ティ社長によりますと、現在、カントー国際空港での旅客取扱能力は、新型コロナウイルス感染症の流行以前と比べ、いまだ低い水準にあるとのことです。
ティ社長は次のように語っています。
(テープ)
「現時点では、カントー国際空港から国内の4つの地方を結ぶ直行便は4便しか運航されていません。新型コロナウイルス感染症が発生する前には、この数は11便に上っていました。ですから、航空運輸送の『ボトルネック』は、地方間の観光開発を妨げています。このような状態を解決するためには、カントー空港から全国各地を結ぶ直行便を早期に再開する必要があります」
同じく、南部フーコック国際空港でも、新型コロナウイルス感染症の流行により、国内線の数を半減せざるをえませんでしたが、いまだに再開されていません。このようの中で、最南端カマウ省空港では、航空便はいつものように乗客で混んでいるものの、離着陸滑走路が限られているため、航空機の運航能力を削減せざるを得ませんでした。
南部メコンデルタ地域観光協会のチャン・ビエット・フォン会長は、航空路線が旅客の需要に十分に応えられないため、国内各地方と南部メコンデルタ地域との観光開発を妨げている現実があると確認しました。ですから、南部メコンデルタでの観光を開発するためには、地方間の交通インフラの連携に注力する必要があるとしています。
フォン会長は次のように語っています。
(テープ)
「先日、ホーチミン市と南部メコンデルタ地域の各省・市の代表は、観光連携に関する文書に調印しました。しかし、今後、交通インフラの整備、観光施設の開発のためにあらゆるリソースを活用する必要があると思います」
高速道路の整備、国内各地から南部メコンデルタ地域行きの直行便の就航などは、地方間の観光開発に貢献する重要な方策であると見なされています。ですから、今年初めに、南部メコンデルタ地域観光協会は、文化スポーツ観光省に対し、交通運輸省と早期に連携して、国内重点観光地区から南部メコンデルタ地域行きの航空便を就航するよう提案しました。当面、南部メコンデルタ地域の各省・市は、それぞれの地方の潜在力やメリットを活用した上で、ユニークな観光商品の開発を進めています。
カントー市人民委員会のグエン・トゥック・ヒエン副委員長は、カントー市が南部メコンデルタ地域の中心都市として、全国20の省・市と連携して、観光のPR、振興、開発を行っていると明らかにしました。これらの取り組みは、地方間の観光活動、魅力的かつ新たな観光商品の開発に繋がっているとされています。
ヒエン氏は次のように語っています。
(テープ)
「カントー市は、質の高い観光商品の開発と多様化に注力しています。これらの観光商品は、それぞれの観光客のニーズに応えるものです。例えば、エコツアー、農業体験ツアーなどです」
ベトナム観光協会のカオ・ゴック・ラン副会長は、南部メコンデルタ地域の観光部門が出した方策は、現状に相応しいものであると評価しています。しかし、観光活動の迅速な回復と持続可能な開発のためには、南部メコンデルタ地域観光協会が、それぞれの地方、交通運輸会社、観光サービス提供者との連携重要であると提案しました。