(VOVWORLD) - 新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行している中で、第1四半期にベトナムの青果の輸出はかなりの伸びを見せています。これは国内で新型コロナ感染を制圧することで得られた成果です。輸出活動は今後も順調に行われると予測されています。
北部ニンビン省、タムディエップ市、クアンソン村に住むグエン・バン・ズンさんは早朝から家の後ろにある丘に行き、4ヘクタールの農園で栽培されているパイナップルの手入れを行います。国内の多くの地方で果物や野菜の出荷が難航している一方、クアンソン村では農民らがベトナム安全農産物生産基準に従って栽培を行うことから農産物の出荷を順調に行っています。ズンさんは次のように話しました。
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「企業が製品の売れ口を探してくれるので、パイナップルの販売が安定的に行われ、農民の生活が確保されています。農家は自分の農地で安全な生産活動を行い、企業は農産物を買い入れます。また、企業は私たちに苗木、肥料などの購入のため、融資を提供しますよ。」
商工省・輸出入局によりますと、3月における青果の輸出額は3億8千万ドルに達し、昨年同期と比べ6.3%増となりました。これにより、今年第1四半期の青果の輸出累計額は9億4400万ドルに達しました。新型コロナウイルス感染症が複雑に推移しているにもかかわらず、ベトナムの青果の輸出が活発になっています。この青果は国内で新型コロナウイルス感染が制圧されるとともに、多くの地方や部門は新たな発展方向を模索し、新たな市場開拓に尽力してきた結果によるものです。ベトナムの果物と野菜は中国のほか、アメリカや日本、韓国などにも輸出されています。また、台湾やオーストラリア、マレーシアへの青果の輸出が急増しています。農業農村開発省のハ・コン・トゥアン副大臣は次のように語りました。
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「農業農村開発省は新たな市場開拓を目指し、様々な措置を講じています。一つだけの市場に依存すると万一の場合に、企業は困難に直面するでしょう。従って、異なる市場の開発に力を入れています。新型コロナ禍の中で企業は対応力を高めてきました。また、私たちは生産工程を厳格に管理すると同時に製品の商標作りにも尽力しなければなりません。」
ベトナムが複数の自由貿易協定に参加しているお陰で今年、厳しい市場への青果の輸出が進められると期待されています。一方でベトナムの青果はアメリカやEU=欧州連合、日本など質の高い市場の厳しい基準を満たすことから各国の消費者の信頼を得ています。
新型コロナがまだ世界で制圧されていない背景の中で、ベトナムの企業は農産物の生産、輸送面で安全性を確保しています。農業農村開発省・植物保護局のホアン・チュン局長は次のように語りました。
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「ベトナム青果の生産は輸出契約を結んだ各国の植物検疫や食品安全衛生に関する基準を満たしています。食品安全衛生に関する要求に応えるため、農産物の質的向上に取り組むとともに、禁止されている農薬を使用しません。一方、トレーサビリティのため、産地にコードをつけるとともに、輸出の前、検疫を行います。」
年初以来、従来からの輸出市場の傍ら、ウクライナ、エジプトなど、有望な市場への輸出が推進されています。今後、これらの市場はベトナムの青果の輸出額の増加に貢献する市場となるとしています。