ナフォン村ニョット集落は、北部山間部ホアビン省マイチャウ町から西へ約4km離れた所にあり、少数民族タイ族が住んでいる地方です。この場所は、森と山に囲まれた小さな集落であり、タイ族のユニークな建築様式や伝統文化を保っています。

ニョット集落を訪れると、観光客は、田畑や果樹園、および山々の緑、そして、タイ族の木造の高床式の家に魅了されるでしょう。集落にある水田は四角、または、正方形に区画されています。

イタリアから来た観光客は次のように述べています。

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「私たちは、このような美しく平穏な集落が大好きです。この集落をゆっくり歩きながら、他の集落の風景を鑑賞することも出来ます。タイ族のユニークな伝統文化はとても魅力的です。村民たちは、とても親切で、いつもニコニコしてくれます」

ニョット集落に足を運ぶなら、観光客は自然の風景の美しさを鑑賞するだけでなく、村民の伝統手工業である錦織を体験し、郷土料理を味わい、タイ族の伝統舞踊「ケンローン（Ken Loong）」の演奏を楽しむことも出来ます。

「ケンローン」踊りはこの村の魅力的な伝統文化の一つとなっています。タイ族の人々にとってこの踊りは、お祭りをはじめ、生活には欠かせないものです。現在、コミュニティベースドツーリズムを行っているタイ族の村では、村人は観光客に生活用具のケンローンの楽しい音を挨拶代わりに使用しています。

タイ族の言葉では、「ケンローン」のケンは棒、または杵で、ローンはおけ、あるいは臼を意味します。ナフォン村のタイ族、ハー・ティ・ビックさんは次のように語りました。

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「『ケンローン』の踊りは通常8人で行われ、臼の両側にそれぞれ4人たちます。その中で、臼の一番端にいる2人は踊りのリズムを保つ役割があります。この踊りは、豊作を祈る村人の願いの現われです。観光客が村を訪れたとき、村の踊りチームはこの踊りを披露します。観光客はとても楽しんでくれました。彼らも一緒に踊りました」

そのほか、観光客は、タイ族の伝統民謡「カップ(Khap)」の歌声で歓迎されます。この民謡はタイ族の民謡や叙情的なメロディーで、世代から世代へと口伝えで伝承されたものであり、日常生活においてよく歌われており、タイ族の精神生活に欠かせない存在です。

ベテラン歌い手ハー・ティ・ビックさんは次のように語りました。

（テープ）

「独特のメロディーをもつ民謡『カップ』は、古くから存在し、代々受け継がれています。『カップ』はタイ族の村の美しさを讃え、田園風景を描写しています。バンブーダンスや『ケンローン』などの村の歌舞活動でも『カップ』が披露されます。特にセンムオン祭りでは、意義ある祭りとするためにカップを歌わなければなりません。ナフォン村では、才能があり、熱心な老若男女30名でカップクラブが設立されました。カップクラブは、休日、祭り、結婚式、そして新築や生まれたばかりの赤ん坊を祝うために、カップをよく披露します」

ナフォン村は、ユニークな観光商品を開発するため、住民の伝統衣装や、住宅、飲食、民謡、錦織製品などの独自性を最大限に活用しています。村にある19の家庭はホームステイサービスを提供しています。

ナフォン村人民委員会のハ・バン・ガン委員長は次のように明らかにしました。

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「私たちは、観光･サービス業を先端的経済部門へと発展させる方針です。現地の伝統文化を活用した上で、エコツアーの開発に注力しています。これにより、村民の生活が以前より著しく改善されるようになりました」

ニョット集落への旅行は観光客にとって忘れがたい体験であるはずです。