カントー市におけるバンレイシの栽培で富を築いた農民たち
(VOVWORLD) -南部カントー市オモン区に住む多くの農民は、バンレイシの栽培をしたことにより、余裕のある生活を送っています。
南部カントー市オモン区に住む多くの農民は、バンレイシの栽培をしたことにより、余裕のある生活を送っています。
ところで、バンレイシは、バンレイシ科バンレイシ属に属する植物の1種、またはその果実のことです。多数の果実が合着した集合果を形成し、その形態を釈迦の頭に例えて釈迦頭とも呼ばれますが、英語名はシュガーアップルとなっています。果実は熟すと黒い斑点が増え、果肉を伴う区画ごとに外すことができるようになります。果肉は白いシャーベット状、クリーム状で、中に黒い種子が複数入っています。味は甘味が非常に強く、ねっとりした中にジャリジャリと砂糖の粒を噛むような食感があります。
さて、ロンフン居住地に住むファン・バン・ビットさん一家は、10年前の2015年に、1.7ヘクタールの土地にバンレイシの栽培をはじめました。現在まで、そのバンレイシ畑の面積は10ヘクタールに上っています。このバンレイシ畑は、毎年安定した収穫量をもたらし、年間約40億ドン、2347万円の収益を与えています。さらに、7~8人の従業員に安定した雇用を創出しています。
ビットさんによりますと、バンレイシは手入れが簡単であり、比較的土壌を選ばず、病害虫に強く、1年に2回収穫でき、生産量も高いです。販売価格は1キロあたり最低3万ドン、約180円で、時期によっては6万ドン、約360円に上昇することもあったそうです。バンレイシの収穫期は毎年2月はじめ~4月末までですが、今年のバンレイシの収穫量は約200トンにのぼると見込まれています。
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「現時点で、およそ7ヘクタールのバンレイシ畑が収穫できます。昨年の収穫量は約250トンにのぼりました。バンレイシの安定した消費先を探しています」
バンレイシの高品質かつ高い収穫量を実現するため、ビットさんは手入れ、開花期に注意を払います。
バンレイシは、実が付き始めてから収穫まで3ヶ月以上かかりますが、約60日後には実を袋で覆う必要があります。これにより、実が均一になり、見た目も美しく、高値で販売できるそうです。同時に、施肥や害虫防除のための農薬散布は、適切な時期に行うことが非常に重要です。1個のバンレイシは平均500グラムから700グラムの重さがあります。
現在、バンレイシは主に国内市場で消費されていますので、ビットさんは、バンレイシのブランディング、消費市場拡大、特に中国と日本への輸出を行うつもりです。
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「ロンフン区オモン居住地だけでもタイワンナ畑面積は大きいです。タイワンナの栽培業者たちは、安定した販売価格を望んでいます。私も、『タイロンフン』と名づけるバンレイシのブランディングを図るつもりです」
ビットさんと同様、トゥオイフン村に住むグエン・タイン・ハイさん一家は4ヘクタールのバンレイシ畑を有していますが、近日中にその面積を7ヘクタールに拡張するつもりです。ハイさんによりますと、バンレイシの栽培は手間がかかりますが、他の作物に比べて経済効果ははるかに高いとのことです。
ハイさんは次のように述べています。
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「バンレイシは経済的に高い価値をもたらします。1ヘクタールのバンレイシは十数トンに達します。その販売価格は、1キロ当たり3万ドンであっても、作物の栽培と比べ、その収益は10倍です。来年、7ヘクタールの土地でバンレイシを新たに栽培する予定です。私の願いは、バンレイシの安定した消費先、ブランディング、輸出を実現することです」
近年、カントー市行政当局は、バンレイシの栽培業者が栽培面積の拡張、バンレイシのブランディング、流通チャンネルへのアクセス、中国や日本への輸出の機会を模索するため、様々な支援措置を講じています。