ベトナム南部チャビン省は少数民族クメール族の人口が国内で最多の地方です。省内に住むクメール族の人々は地方の総人口の60%を占めていますが貧困率はまだ高いです。近年、新農村作り運動が活発に行われることにより、チャビン省の農民は農業に近代的な技術を導入しながら、稲作からほかの農作物へと移転しており、高い収益を収めています。これにより、同省の住民の生活は著しく改善されました。
チャビン省、カク県、ゴクビエン村に住むクメール族のタクティナムさんは農地を持たないので10年前に自分なりの稼ぎ方を模索して、ドンタップ省やカマウ省、ホーチミン市に赴きました。しかし、現在、新農村作り運動のお陰で、彼女は自分の故郷で、高額の収入を得ることができました。ナムさんは次のように語りました。
(テープ)
「私は以前ホーチミン市に行き、様々な仕事をしました。しかし、苦労ばかりなので、都会での仕事を止めました。故郷に帰った後、私は豆作りを始めました。仕事も楽になり、収入も高いです」
チャビン省チャク県は砂地のため、年に一度しか米が出来ません。ですから、この県の指導部はクメール族の農民と連携して、機械化や電気化を行い、稲作からほかの農作物へと転作しています。現在、同県の多くの農民世帯は豆作りで年間、数億ドンの収益を上げます。チャク県に住むクメール族の農民、タクティズンさんは次のように語りました。
(テープ)
「以前、我が家は稲作のため、年収が低かったです。現在、我が家は豆栽培へと転作しており、その生産高も高くなり、収入も多いです」
また、チャク県、タンソン村に住むクメール族のキム・ティ・ビック・フォンさんは稲作からほかの農作物作りへと移転しており、貧困状態から脱出しました。彼女は地方行政当局の援助による農業技術訓練コースに参加した後、様々な稲作を行っており、年収を4千万ドンに上げました。特に、今年に唐辛子栽培へ転作して、高い収益を収めています。フォンさんは次のように語りました。
(テープ)
「以前、我が家は一年間で、稲作が2回、農作物栽培が一回でしたが現在、唐辛子や豆、キュウリ栽培へ転作しました。生産高も収入も高いです」
チャビン省では稲作の生産量が低い農地の面積は4千ヘクタールです。ですから、同省の指導部の指導の下で、クメール族の農民はこの面積を生かして、豆や唐辛子、キュウリ、樹木などの栽培、畜産、海産物養殖を行っています。その上、同省の指導部は農業、畜産技術に関する60の訓練コースを開き、1500人の農民を誘致しました。そのほか、この3年、チャク県の指導部はインフラ整備に450億ドンを農業生産活動に1千億ドンを貧困解消事業に170億ドンを拠出しました。これにより、同県の貧困率が30%から21%に下がりました。チャク県少数民族問題担当課のキム・ゴク・ソォン課長は次のように語りました。
「少数民族の人々を対象にした政府の援助を得て、我が県は農作物栽培への転作を行っています。これにより、農民家庭の経済発展はスムーズになっているほか、伝統的文化の美しさも保存されています」
チャビン省の新農村作り運動は活発に行われており、クメール族の人々の生活向上に大きく寄与していることでしょう。