APEC2017、推移している世界の中で未来を培う
(VOVWORLD) -
6日、中部ダナン市でAPEC2017の首脳ウィークが始まりました。これはAPEC2017年の最も重要な出来事です。この機にチャン・ダイ・クアン国家主席は「APEC2017、推移している世界の中で未来を培う」と題する記事を執筆しました。
写真提供:TTXVN |
記事の冒頭でクアン主席は「設立されてから、28年経った現在、APECは地域の重要な経済協力体制へと発展している。グローバル化が進められている世界の中で、APECは様々なチャンスに恵まれる一方、少なくない試練にも直面している」と強調しました。また、ベトナムはAPEC2017の議長国として、加盟諸国の指導者らと力を合わせ、決意を具体的な結果にシフトし、持続的かつ包摂的な発展を遂げるアジア太平洋共同体の構築に関するビジョンを現実化させることが狙いです。
推移している世界の中におけるAPECのチャンスと試練
クアン国家主席によりますと、APEC諸国は互いに依存し、緊密な関係で結ばれていることは協力、連携を強化するため、複数のチャンスをもたらしています。APEC加盟諸国は貿易保護主義が激化し、貧富の格差が拡大し、伝統的と非伝統的安全保障上の試練が増えているという試練に直面している傍ら、ダイナミックな発展を維持するため、複数の有利な条件に恵まれています。
APEC加盟諸国が加盟している150件あまりの二国間・多国間自由貿易協定やFTAAP=アジア太平洋自由貿易圏の構築へ向けての努力は市場、技術、金融分野での大発展を約束しています。しかし、試練を乗り越え、チャンスを活用できるかどうかは加盟諸国の決意と努力により左右されるとしています。
こうした中、APEC2017の首脳ウィークで開催される経済相会議はAPECの協力、連携、成長に新たな原動力をつけるものとなっています。また、これは加盟諸国間の関係を緊密化し、21世紀におけるAPECの持続的かつ包摂的な発展へ向けてのパートナー関係をつくる機会でもあります。
APEC2017、未来を培う
また、クアン主席はAPEC2017の首脳ウィークで、APEC加盟諸国の創造的で、持続的かつ包摂的な成長に新たな原動力をつくること、貿易投資の自由化と地域連携を推進すること、世界経済の管理におけるAPECの指導的な役割を強化することなどが主要議題として討議されると明らかにしました。特に、2020年以降のAPECの戦略的ビジョンの作成も取り上げられます。このビジョンは連携、結合、構造改革、デジタル・エコノミー、質の高い人材育成、発展格差の是正とつながる必要があるとしています。これは、21世紀における加盟諸国の発展の需要と国際協力の方向に合致するものです。
このおよそ20年、続いているAPECとの緊密な連携の重要性をよく認識して、ベトナムはAPECの諸活動に積極的に貢献してきました。
全面的な刷新が進められている段階に入り、ベトナムはAPEC2017の主催を機に、全方位、国際関係の多様化、国際社会への広範な参入、各国の信頼にたる友人になれるという外交路線を再確認し、加盟諸国とともにアジア太平洋の平和、安定、ダイナミックな発展、繁栄のために尽力する決意を示したい意向があります。