ASEANとロシアの対話関係の促進に取り組むベトナム


16日、グエン・スアン・フック首相率いるベトナム代表団はロシア公式訪問とASEAN・ロシア対話関係樹立20周年を記念する首脳会議に臨みました。この訪問はベトナム・ロシア、及びASEAN・ロシア関係を重視して、二国間と多国間協力体制を高く評価することを示すものです。

フック首相は就任後、ロシアを公式訪問するのは初めてのことです。現在、ベトナムとロシアの友好と全面的かつ戦略的パートナー関係はあらゆる分野で強く発展している一方、ASEAN・ロシア対話関係は樹立20周年を迎えています。

ベトナムとロシア、従来からの友好関係で結ばれている

これまで、ベトナムとロシアの友好と全面的かつ戦略的パートナー関係は絶え間なく発展し、政治的信頼が高まるとともに、各レベルの訪問団が頻繁に交換されています。2015年、両国は関係の強化を目指す優先的任務を効果的に遂行した上で、国防戦略の対話が定期的に行われました。また、経済・貿易協力は順調に進められてきました。現在、ロシアはベトナムで登録額20億ドル相当の114件の投資プロジェクトを行ない、対ベトナム投資を行なう101の国と地域の中の17番目です。一方で、ロシアに対するベトナムの投資が急増し、現時点で投資プロジェクトは20件で、額にして、およそ30億ドルとなっています。また、エネルギー分野での協力は効果を見せ、両国の歳入に大きく貢献しています。

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ベトナム中央理論評議会副会長のタ・ゴック・タン教授は次のように語りました。

(テープ)

「両国関係では現実性が高く、それぞれの国の地位と役割は双方関係に前向きな影響を与えています。両国は協力関係の深化を望んでいます。また、エネルギーや軍事技術分野での協力は双方関係の持続性と展望を確保する要素となっています。」

これまで、両国はあらゆる分野で100件あまりの協力文書を締結し、双方関係の広範な発展に法的裏づけを作りました。今回のグエン・スアン・フック首相によるロシア訪問は具体的な分野での大規模な協力プロジェクトの促進や地域と国際問題について討議する予定です。

ベトナム、ロシア・ASEAN対話関係の架け橋を務める

2016年はASEAN・ロシア対話関係樹立20周年となります。この20年間、政治、経済、人文などの分野で双方の協力関係は目覚しい成果を収めてきました。ロシアはASEANとの協力を重視し、2025年までのASEANビジョンの展開、ASEANの中核的な役割を支持するとともに、越境犯罪の防止やテロとの戦い、地域連携の強化、発展格差の是正を支援する立場を繰り返しました。さきほどのベトナム中央理論評議会副会長のタ・ゴック・タン教授は次のような見解を述べています。

(テープ)

「東南アジア地域は世界で重要な存在となっています。ロシアの東南アジア重視は戦略的な政策で、必至の動きでもあり、地域情勢に多面的な影響を与えています。ロシアはASEAN諸国との関係の強化に際し、ベトナムを重要な相手と見做しています。」

一方、ベトナムは常にASEAN・ロシア関係を全面的に発展させ、アジア太平洋地域と世界の平和、安定、発展に寄与するよう、ASEAN加盟諸国と力を合わせ、取り組む決意を表明しました。これを実現するため、ベトナムとロシア、また、ASEANとロシアは優先的な協力分野を定めた上で、それぞれの強みを発揮し、実質的な協力の協力に尽力する必要があると訴えられました。

ASEAN・ロシア対話関係樹立20周年を記念する首脳会議で、フック首相はロシア、及びASEAN諸国の指導者らと関係の強化を目指す具体的な措置を協議する一方、政治、経済、文化、安全保障分野でのロシア・ASEAN行動計画に基盤を作り出す複数の文書を採択するとしています。

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