(VOVWORLD) -RCEPは、2017年2月にスタートさせ、今年末に交渉を完了させる予定です。
去る4月22日と23日の両日、タイのプーケットで第25回ASEAN非公式経済相会議が開催されました。今回の会議で、ASEAN加盟諸国の経済大臣は、年末までにRCEP=東アジア地域包括的経済連携協定に関する交渉を終了させるという目標を討議したほか、相手国との交渉を控えて、域内の統一を達成すべきことで一致しました。
域内の貿易障壁
第25回ASEAN非公式経済相会議で、経済大臣らは、ASEANサービス貿易協定、及び、ASEAN包括的投資協定の第4回修正議定書に調印しました。これに基づき、ASEANサービス貿易協定は、ヘルスケアや、観光、ホテル宿泊、建設、会議と展示などのサービス業への不要な障壁の削減という目標を設定しています。一方、ASEAN包括的投資協定の第4回修正議定書は、外国投資家に対する各国政府の一定の条件を解決することになります。
また、経済大臣らは、加盟国での通関手続きの電子化を推し進め、通関に関わるデータの集中化と関税手続きのスピード化を目的としたASEANシングルウィンドウ(ASW)の構築を加速することでも合意しました。ASEAN域内の経済参入努力について、東アジア・太平洋地域担当の世界銀行副総裁を務めるビクトリア女史は次のように語りました。
(テープ)
「ASEANシングルウィンドウの展開に向けてASEAN各国政府の努力を表彰する必要があると思います。というのは、これは、重要な前提であるからです。現在、各国政府は、シングルウィンドウを導入するに際して、発生した問題点を深く理解し、解決しなければなりませんでした。こうしたことは、各国間の貿易促進に貢献するのです。」
ASEAN経済共同体と参入目標
ASEANの輪番議長国を務めるタイは、地域参入促進に向けた主要な3本柱に沿った13の経済的目標を提示しました。この3本柱は、第四次産業革命に挑戦するASEANへの補助、貿易・投資・観光を通するASEAN連結の強化、及び、ASEAN内での持続可能な経済発展の強化で含まれています。
ASEANは域内だけでなく、域外、特にアジア・太平洋諸国との自由貿易協定締 結も積極的に進めてきた地域です。また、2025年ビジョンでは、グローバル化、保護貿易に反対する傾向が出現しつつある背景の中で、ASEANは依然として、オープンな地域主義政策を実現します。このことは、ASEANの地域と世界経済への参入過程に大きなチャンスをもたらすと期待されています。この過程において、ベトナムは、域内の協力を促進させ、ASEANと共に、域外パートナーとの協力を拡大することを主張しています。
ベトナム外務省のグエン・コック・ズン次官は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは、域内貿易がさらに強化されるよう望んでいます。ベトナムはASEAN地域だけでなく、世界各国、特に経済大国への参入を主張しています。多くの経済大国への参入を促すと、経済的利益が大きくなるからです。」
ベトナムは、2020年のASEAN議長国を務めます。これを準備するために、ASEAN加盟諸国と緊密に連携して、ASEAN経済共同体2025戦略的行動計画を展開します。また、ASEAN内の連結構想、2025年までの共同体ビジョンを通して、ASEANが世界の経済大国トップ10入りになるように取り組ます。