ハーザン省での選挙区を視察したフエ国会議長（正面、白シャツ）（TTXVN撮影）

それぞれの有権者は、投票を通じて、民主的権利を行使するだけなく、国の運命に対する自分の義務、政治的責任を示すこともあります。

生前、ホーチミン主席は次のように語っていました。「有権者の投票用紙は、形は小さいけれど、その価値は極めて大きい。それは、我が国民が、植民地主義者と封建制を打倒して勝利した革命事業において、様々な困難と多くの血を犠牲にして得た結果である。ですから、総選挙に参加することは、それぞれの有権者の貴重な権利であり、神聖な義務でもある」ということです。

民主権を握る

クアット・ズイ・ティエン中将は、1946年に行われたベトナム民主共和国の初の総選挙の当日の様子について、次のように明らかにしました。

（テープ）

「人々は、自分の手でベトナム最初の国会、国会議員を選出したことをとても喜びました。どんな所でも、総選挙の雰囲気は旧正月テトを迎えるように、とても沸き立っていたよ。現在の生活は、フランス植民地支配時代と比べると、楽になったので、我々は道徳と才能を兼ね備えた人物を選びに行きましょう。」

第1期国会の候補者を迎える首都圏人民大会で発言に立ったホーチミン主席は、「祖国の共通利益と一人一人の人の利益に対して、有権者は自分の責任を果たすべきだ。それが、総選挙に参加するということである」と強調しました。また、「国民は国の仕事を担う代表者を自由に選出する」としました。そういうわけで、国会議員選挙と人民評議会議員選挙に参加することは、有権者が投票用紙を通じて自らが主人公としての権利を示すチャンスとなります。

初の総選挙の栄光を受け継ぎ、後の国会議員選挙と人民評議会議員選挙は、数多くの有権者の参加を誘致してきました。投票率はいずれも97％を超えました。特に、第14期国会議員選挙と2016年∼2021年期の人民評議会議員選挙の投票率は99.35％に達しました。

道徳と才能を兼ね備えた人物を選出する

ベトナムの法律は、「投票することは、国民の権利であるだけでなく、義務でもある」と規定しています。この場合、権利とは、国家の最高権力機関の代表者を選出することです。また、義務とは、法律、経済社会政策などの問題を定めるために、道徳と才能を兼ね備えた人物を選ぶことです。

ハノイ市民の有権者であるグエン・ビエット・トウイさんは自らの責任を深く認識し、次のように語っています。

（テープ）

「数百万人の有権者の一人である私は、国会議員に当選される人々が国民の権利の為に尽力してゆくよう願っています。国会議員は国民の生活改善や国の経済社会発展などの為に配慮し、行動する必要があります。」

一方、国会の法律委員会副委員長であるグエン・バン・ファさんは次のように語っています。

（テープ）

「選挙権は、法律によって定められ、神聖な政治的権利です。選挙を成功させるために、投票日には、全ての有権者が、投票所にゆくよう期待しています。」

第15期国会議員選挙と各レベルの人民評議会議員選挙は、極めて重要な意義を持っています。それぞれの有権者が、道徳と才能を兼ね備えた代表者を選出することは、国民の・国民による・国民の為の国家建設に貢献し、国会と各レベルの人民評議会の活動の効果向上にも寄与するとされます。