FAOの専門家パウィン・パドゥントド氏によりますと、アフリカ豚コレラは国境を越えやすく感染が早い感染病で、全国各地で徹底的な対策を取らなければなりません。FAOは先ごろ、豚コレラ対策に必要な経費としてベトナム政府に50万ドルの緊急援助を提供するとともに、今月中にベトナムに専門家を派遣するとしています。パウィン氏は次のように語りました。

（テープ）

「FAOは、技術的対策に関する具体的なガイドラインを持っていますので、ベトナムに利用してもらいたいと思います。このガイドラインはFAOのホームページに掲載されていますので、ベトナムはアクセスして、参考資料として利用していただければと思います。FAOは、ベトナム農業農村開発省にできるだけ技術的支援を行って、ベトナムでの感染を抑制したいと思います。」

一方、OIE国際獣疫事務局のラウレ・ウェバー・ヴィントゼル副理事長は、ベトナムは早めに感染状況に関する情報を提供したと述べ、豚コレラ対策におけるベトナムの取り組みを高く評価し、できる範囲でベトナムを支援してゆくと明らかにしました。ヴィトゼル副理事長は次のように語りました。

（テープ）

「国際獣疫事務局は、感染状況に関する加盟国の情報を受けてから、技術的支援を行います。加盟各国が提供した情報に基づいて世界の感染状況を分析しています。これは、世界全体の感染対策に役立っていると思います。」

一方、ベトナム農業農村開発省のグエン・スアン・クオン大臣は、豚コレラの感染が拡大していることを受け、全国各地で徹底的な対策を展開していると強調し、次のように語りました。

（テープ）

「FAOは、専門家をベトナムに派遣し、豚コレラに対する効果的か長期的な対策をアドバイスしてくれますが、農業農村開発省は関連各省庁と協力して、豚コレラが再発しないような長期的な対策を展開しています。」

なお、国際獣疫事務局によりますと、2019年3月現在、アフリカ豚コレラの感染を報告している国は20か国以上であるとしています。