この間、ベトナム国内各地で南部完全解放・国家統一40周年を記念する様々な活動が行われています。これは歴史的な出来事であり、ベトナム民族に新しい時代を切り開きました。今日から、ベトナムの声放送局はこの出来事に関する様々なニュースや記事をお伝えしてゆきます。初日の今日はまず、1975年4月7日に出された故ボー・グエン・ザップ将軍のシークレット・メッセージをご紹介します。
今から40年前に、当時ベトナム人民軍総司令官を務めたボー・グエン・ザップ将軍は南部戦場に緊急メッセージを送り、その中で、「迅速に敵を攻撃し、決戦、決勝の精神を掲げ、南部解放に力を尽くせよ」と記しました。南部完全解放・国家統一に導いた1975年の総攻撃(ホーチミン作戦)を前に送られたメッセージ。1975年4月7日、ハノイ市内で、ザップ将軍はこのメッセージに署名し、党員と兵士らに即時通達するよう指示しました。機密委員会はメッセージを暗号化し、南部解放にあたる各部隊の指揮者に伝達しました。当時、メッセージを直接、伝えた第25旅団の通報者グエン・バ・リュさんは「メッセージを送ったのは15分しかかからなかった」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「我々はいかなる事情にも連絡がつながるよう確保するという任務を貫徹しました。南部解放の時が来たことを認識しました。どんなメッセージでも重要です。南部解放後、初めてザップ将軍のメッセージを送ったことが知りました。メッセージを送ったことを誇りに思っています。」
第3軍団作戦室の元室長クァット・ズイ・ティエン中将はメッセージを受けた後、時機をみて、迅速に進攻しなければならないということを知りました。命令を実現し、ティエン中将はホーチミン市に向かって、速やかに部隊を進行させました。ティエン中将の話です。
(テープ)
「このメッセージによると、ベトナム国民のアメリカ帝国主義者との戦い面で良い時機を迎え、速やかな攻撃を行なわなければなりません。ですから、ベトナム人民軍は全力を尽くし、南部に向かって迅速に進行しました。」
テイグエン地方兵団の元従軍医師グエン・バン・ヒュ大佐は「このメッセージは兵士に勇気と力を与えるものだ。兵士たちが疲れずに敵の方に進行した」と明らかにしました。一方、ベトナム軍事歴史研究院の元副院長であるチャン・ゴク・ロン准教授は「テイグエン作戦が行なわれた後、チャンスがやってきた。ベトナム共産党政治局と中央委員会、中央軍事委員会は総攻撃を行なうことにした。1975年と1976年の両年に南部を解放するという当初の目標を1975年内に達成するよう指示した」と明らかにしました。1975年3月31日、政治局は南部解放の総攻撃を開始すると決定しました。ザップ将軍のメッセージに従って、ベトナム人民軍の各部隊がよい時機を活用し、サイゴン傀儡政権の拠点に攻撃しました。ロン准教授は次のように語りました。
(テープ)
「絶好のチャンスを活用しない限り、敵は戦略を調整し、兵力を回復させ、戦争は長引いてしまうだけ。ベトナム戦争は国際化されていたので、いくつかの大国による支配が大きくなりました。チャンスを見ないと4月に南部を完全解放する目標は達成できなかったでしょう。」
ベトナム人民軍の総司令官・ザップ将軍はベトナムの中央軍事委員会を代表して、出した「迅速に敵を攻撃し、決戦、決勝の精神を掲げ、南部解放に力を尽くせよ」というメッセージは歴史的価値があり、ベトナム共産党政治局、中央委員会、中央軍事委員会の戦略的な見方を示していたと見られます。また、これは1975年の総攻撃の勝利に導いて、南部完全解放、国家統一につながりました。