座談会の光景=hcma.vn
先週末、ハノイで、ホーチミン国家政治学院は「国のドイモイ刷新事業の成功に国民のあらゆる力と創造力の活用に向けた画期的な措置」をテーマにした座談会を開催しました。ドイモイ事業を実施して30年あまり、ベトナムは全ての分野において多大な成果を収めてきました。それらは、ベトナムが経済、社会の危機状態と立ち遅れ状態から脱出し、中間所得国へと発展してきたということです。また、国民の生活が絶え間なく改善されるようになっています。これらの成果は国際場裏におけるベトナムの地位向上に寄与してきました。こうした成果を収めた理由の一つは、ベトナムが国民のあらゆる力を活用してきたことです。
国民の力の活用の結果
ドイモイ事業の実施過程において、ベトナムの党と国家は経済発展を促すと共に、常に国民の生活改善に配慮しており、主人公としての国民の権利を活かしてきました。これにより貧困解消に関する重要な成果が収められました。具体的には、1990年~2015年までの25年間に、貧困率はおよそ60%から5.97%に引き下げ、およそ3千万人が貧困状態から脱出するようになりました。また、教育と医療の分野も印象的な成果を収めました。小・中学の就学率はそれぞれ95%と80%を超えています。さらに、ベトナムは、社会福祉について世界から高く評価されています。国の発展過程における国民の主人公の役割が重視され、活用されるようになりました。「国民が知る・国民が相談する・国民が行う・国民が検査する」という方針は幅広く実施されました。これを通して、国民は政治、経済、文化、社会などの活動に主体的な役割として参加することができました。それと同時に、民族の大団結は強化されつつあり、各層人民のコンセンサス作りに寄与しています。
ドイモイ事業にあらゆる力を活用
ベトナムは近代的な工業国になるという目標の達成に向けて、ドイモイ事業を続行しています。この目標を達成する為の画期的な方策は、科学技術、知識及び質の高い人材を主要な原動力にするということです。これに基づき、ベトナムは、いくつかの製造産業、ハイテク産業、クリーン産業、エネルギー産業、ハイテク導入を強化すると同時に、近代的な農業の発展を加速させることになっています。これについて、ホーチミン国家政治学院・政治経済研究院のド・テ・トウン元院長は次のような見解を述べています。
(テープ)
「ハイテク産業を創る為には科学研究、または、技術輸入を促す必要があると思います。それで、ハイテク人材、あるいは科学研究と技術輸入の資金をどうすれば誘致できるのか?『ドイモイ過程をどのようにスタートさせるのか』と認識するだけで、ドイモイ事業を全面的に続行することは出来ないでしょう。人的資源、物的資源、特にハイテクを活かして、ドイモイ事業を実現する方法は効果的です。」
ベトナム共産党の指導的思想は「ドイモイ事業を続行する為には、経済、文化、社会、環境の各分野における迅速かつ着実な開発を遂げると同時に、経済の競争力向上を目指す主張や政策をとる」ということです。
ズン氏
これについて、国会事務局のグェン・シ・ズン元副局長は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムは経営の自由権を促してきました。ただ幾つかの分野は改善されるべきです。先ごろ、商工省はこのほど、政府が独占的に取り扱う商品やサービス20分野を定めました。これは、国民と企業の経営の自由権を制限することです。独占が拡大すれば、経営の自由権がなくなり、富を作るということも存在しないでしょう。そこで、国民の経営を図り、国家の独占を抑制する必要があります。」
第12回党大会で、ベトナム共産党は「ドイモイ事業を全面的かつ足並みを揃えて推進する」という方針を定めました。その重要な任務の一つは「国民のあらゆる力と創造力を誘致する」ということです。これは、ドイモイ事業の成功に寄与することでしょう。