(VOVWORLD) - クアンニン省人民委員会はクルーズ船の排水問題を徹底的に解決する姿勢を示しています。
現在、世界遺産のハロン湾で観光客にクルーズサービスを提供しているクルーズ船が500隻にのぼっています。現地行政府はクルーズ船の排水を管理・処理するために法整備を進めるとともに、技術的な対策を講じています。
ハロン湾 |
先ごろ、クアンニン省ハロン市で、IUCN国際自然保護連合は、アメリカ国際開発庁及びクアンニン省人民委員会と協力して、「ハロン湾におけるクルーズ船と観光活動からの排水に対する管理と技術的対策」と題するセミナーを行いました。セミナーで、多くの排水処理技術が紹介され、その中には、バイオテクノロジーによる処理技術があります。この技術を開発したTA排水処理技術会社のヴ・ティエン・アイン社長は次のように語りました。
(テープ)
「この技術は、電気を使わないので、ハロン湾などで使われることがふさわしいと思います。ハロン湾の各島は電気が足りないのです。今まで使われている技術が電気を必要としているので、これらの島で効果的に使われていないのが現状です。」
その他、中国や日本などの技術も紹介されました。しかし、国際自然保護連合ベトナム事務所のジェック・ブランナー所長は、ハロン湾での排水問題を徹底的に解決するため、排水処理技術より、人間の認識の方が重要であると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「技術的対策などは一部だけで、現地行政府がどこまでこれらの対策を展開することは決定的です。例えば、未処理の排水を海にタレ流した船に対し、罰金のほか、活動を禁止するなどの徹底的な立場を示す必要があります。そのため、技術的な対策のほか、財政的な対策や行政的な対策も同時に展開されることはその効果を決めるでしょう。」
クアンニン省人民委員会は、先ごろ、すべての港がクルーズ船の排水処理サービスを提供しなければ、活動を禁止することを決定したなど、クルーズ船の排水問題を徹底的に解決する姿勢を示しています。