フランスのテロとの戦いにおける課題

フランス南部のニースで14日夜、フランス革命を記念する祝日の花火を見物するため集まっていた人たちの中にトラックが突っ込み、およそ84人が死亡しました。犯人像について、トラックの車内からフランスとチュニジアの二重国籍の男の身分証明が見つかりました。

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(写真:TTXVN)

フランスでは130人が犠牲となった去年11月の同時テロ事件を受けて、全土に非常事態宣言を出しています。これについて、フランスのオランド大統領は14日、地元メディアに対して、期限のさらなる延長はせず、今月26日の期限をもって解除する考えを明らかにしていました。一方で、オランド大統領は、テロの脅威は続いていると強調し、国内での警備を続ける考えも示していました。

安全保障には新たな対策があまり取られていない

この事件を受けて、オランド大統領は15日、急きょ声明を発表し、その中で、「テロの可能性は無視できない」と述べ、テロ事件とみて捜査に全力を挙げる方針を示しました。また、去年11月にパリで起きた同時テロ事件のあと、出されていた非常事態宣言を今月26日から3か月延長する方針も示しました。

去年11月にはパリでコンサートホールやレストラン、それにサッカースタジアムが襲われた同時テロ事件が起き130人が犠牲となったことを受け、フランスのオランド大統領は「フランスは戦う」と宣言しました。フランスは1955年の国家非常事態法を改正し、非常事態宣言の期限を12日から3ヶ月延長しました。

国家非常事態の発令以後、フランス政府当局は令状なしの家宅捜索を実施したり、路上で多くの人々を取り調べたほか、多くの人々を自宅軟禁とし、大量の武器を発見しました。対外政策において、フランスはシリアでの攻撃を強化すると共に、他のヨーロッパ諸国に対し、テロとの戦いで、フランスと協力するよう呼びかけました。

テロの原因

 パリが頻繁にテロの対象になった最も大きな理由はフランスがシリアなどで、イスラム聖戦主義者(ジハーディスト)らと戦っているからだとされています。フランスは昨年8月、アムステルダム発パリ行きの列車でモロッコ出身のイスラム極端主義者が銃を乱射した事件後にシリア空襲を始めました。

そして、内部的な要因もあります。フランスは西側世界で、ムスリム人口が最も多い場所です。しかし、これらの人々は高い失業率に苦しめられ主流に入ることができません。公共の場で、ブルカを着用できないようにした措置がイスラム人の気性を荒げている間に反イスラムの声が強い極右国民戦線が勢力を伸ばしています。

フランスの治安部隊の努力にもかかわらず、14日にトラック突進テロが発生し、フランスだけでなく、世界に衝撃を与えました。このようなテロが繰り返されないように、フランスと世界各国はテロの根本的な原因を解決しなければならないことでしょう。

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