(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、ニューヨーク時間の4日、UNMAS=国連地雷対策サービス部の主催により、「安全な地面、安全な足元、安全な家」をテーマした地雷・不発弾対策週間を開始するシンポジウムが行われました。
席上、ベトナムは戦後、地雷・不発弾により深刻な影響を受けた国としてこの問題への取り組みに対し積極的に経験の共有を行いました。
2005年、国連は4月4日を「地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー」にすると決定しました。毎年行われる地雷・不発弾対策週間は、国際社会にこの問題の全面的な解決と人々の認識を高めることが狙いです。
具体的な計画と解決策
現在も多くの国に地雷・不発弾の深刻な影響があり、国際社会は協力を強化し、地雷・不発弾対策に尽力しています。ベトナムでは数十年前に戦争が終結しましたが、地雷・不発弾は今も深刻な影響を残しています。戦争中、数百万トンの爆弾が投下され、4百万人あまりの死者と6万人あまりの負傷者を出し、国土のおよそ18%が地雷や不発弾に汚染されていました。
これまで、ベトナム政府と関係機関は、戦後も残存する地雷・不発弾の対策を優先的な任務に位置付け、地雷・不発弾の除去や被害者の支援を目指して国際社会とこの問題の解決に対する経験の共有を積極的に行ってきました。ベトナム地雷・不発弾除去国家行動センターのグエン・ハイン・フック副センター長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは自国の戦争後遺症の克服に取り組んでいるだけでなく、国際社会の責任感ある一員として、この問題の国際レベルでの取り組みにも積極的に参加しています。また、戦争の防止、地雷・不発弾の除去で先頭に立ち、20世紀に起こったベトナム戦争による悲惨な結果を永遠になくすため、全力を尽くしています」
安全な世界に向けての国際協力の強化
ベトナムはつねに地雷・不発弾の深刻な影響へのコミュニティの認識向上を重視し、この問題の解決における国際協力の推進に尽力しています。これまで、ベトナムは「過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる通常兵器の使用の禁止又は制限に関する条約(特定通常兵器使用禁止制限条約)」や、クラスター爆弾禁止条約などを締約し、各国、国際組織、非政府組織にベトナムの地雷・不発弾対策への支援を呼び掛けてきました。
特に2021年4月、国連安全保障理事会の輪番議長国を務めた時、地雷・不発弾問題を一般討論会の議題として取り上げ、国際社会から高く評価されました。
今後も、戦争後遺症、なかでも地雷・不発弾の対策で、ベトナムは国際協力、各国、国際組織との連携を拡大する方針です。先ごろ、ハノイで行われた戦後の地雷・不発弾の影響克服国家行動計画(いわゆる計画504号)の10年間の実施状況を総括する会議でファム・ミン・チン首相は次のように強調しました。
(テープ)
「戦後の地雷・不発弾の対策を徹底します。今後も、ベトナムが戦後の地雷・不発弾の影響を克服できるよう各国政府、国際組織の支援を希望します。私たちは信頼醸成、平和の維持、友好関係の強化に力を合わせ、各国の国民に安全と幸福をもたらしましょう」
国連の地雷・不発弾対策週間に応え、ベトナムは安全な世界の構築に向け、戦争、武力衝突の防止に全力を尽くすというメッセージをアピールしています。