(VOVWORLD) - ベトナムはこれからも、地域と世界の問題解決に引き続き取り組む方針です。
ハノイで開催された第2回米朝首脳会談は国際世論の特別な注目を集めています。首脳会談は合意に至らなかったものの、会談の開催は、地域と世界の平和の維持におけるベトナムの役割を明らかにしていると評されています。
VOVの記者のインターンシップに応えているゴック大使(左) |
特別な触媒
ベトナムが第2回米朝首脳会談の開催地として選ばれたことは世界の専門家やアナリストらが詳細に分析していますが、会談の安全保障、地理的条件、ベトナムのもてなし、国際会議の開催に経験が豊富などの面で、ベトナムは会談の開催地に適しているとの意見がよく出されました。しかし、これらの面では、ベトナムだけでなく、いくつかの国も適していると言えます。ベトナムが選ばれた理由について在アメリカベトナム大使館のハー・キム・ゴック大使は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは、アメリカと朝鮮民主主義人民共和国の交渉にとって特別な触媒であると言えます。両国はともに、ベトナムには期待できることがあるということを見つけているようです。ベトナムは、対立から対話へ、互いに不信感を抱き合ったことから一歩ずつ信頼を醸成し、敵対国同士だったから互いに相手国になるという平和、和解のシンボルを持っているからです。その意味で、ベトナムは、安全な開催場所などを提供するだけでなく、関連各国に『過去を棚上げして、対立を乗り越え、未来へ向かおう』という精神を激励したい」ということになっています。」
ベトナムはアメリカと朝鮮民主主義人民共和国の両国とともによい関係を持っています。ベトナムとアメリカは過去には敵でしたが、現在はよいパートナーとなっています。一方、ベトナムと朝鮮民主主義人民共和国は1950年代から友好関係を築いています。トランプ大統領によりますと、ベトナムは経済発展と国際社会への参入に成功している一例であるとしています。
米朝首脳会談 ベトナムの全方位外交の成功
在米ベトナムのゴック大使によりますと、今回の米朝首脳会談は、地域と世界の平和維持におけるベトナムの威信を示しているものですが、これは、ベトナムの全方位外交政策の成功であるとしています。ゴック大使は次のように語りました。
(テープ)
「これは、ベトナム外交の発展であると思います。「ベトナムは国際社会の責任ある積極的なメンバー」という方針は2011年の第11回ベトナム共産党全国大会で出されたものです。責任あるというのは、ベトナムが地域と世界の差し迫った問題解決に積極的に関わり、地域と世界の平和維持に貢献するということです。そして、2018年8月8日に党書記局が出した指示「25号」には、「ベトナム外交は、地域と世界の問題解決において中核的・誘導的・和解的な役割を果たすべきである」ということが記入されています。第2回米朝首脳会談は、この指示の展開において画期的な前進であると思います。」
グロバール化が急速に進められている現在、地域と世界の平和はそれぞれの国の平和に直接につながっています。そのため、ベトナムはこれからも、地域と世界の問題解決に引き続き取り組む方針です。