ベトナムとEU=欧州連合諸国との全面的な関係の促進
写真提供:VGP/Nhat Bac
2日、グエン・タン・ズン首相はフランスで開催されているCOP21=気候変動枠組条約第21回締約国会議への参加を終え、ベルギーをはじめ、EU=欧州連合の訪問を開始しました。この訪問はベトナムとベルギー、そしてEUとの友好と多面的な協力関係の強化を目指しています。
ベルギーとEU訪問期間中、行なわれるズン首相の諸活動は高級レベルの対話の維持、新しい協力分野の拡大に前提を作り、双方の願望と要求に応えると評されています。また、PCA=ベトナム・EU全面的パートナーシップ協力枠組協定が締結されたことに加え、この訪問はベトナムとEUとの新たな協力段階を切り開くとみられます。
新たな段階で協力を強化
ベルギーの首都ブリュッセルでズン首相は同国のシャルル・ミシェル首相と会談し、両国の良好な友好関係と経済、貿易、投資、港湾、ロジスティックスサービス、交通運輸、グリーンテクノロジー、ハイテク、航空・宇宙、教育など多分野での協力の促進について話し合いました。
ベルギーは1970年代からベトナムと外交関係を結んでいます。また、ベルギーは地域と国際場裏でベトナムの緊密なパートナーとなっている一方、欧州諸国の中でベトナムの重要な投資・貿易相手国の一つです。さらに教育養成、科学技術、文化、観光分野で双方の協力が順調に進められている傍ら、各地方間の協力も発展しており、東南アジアでの典型的な協力モデルとなっています。そして、多国間協力の枠組でも双方関係が強化されつつあり、安全保障、気候変動、持続可能な発展など世界的な問題の解決に向けています。
高級レベルの対話を維持
他方、EU訪問にあたり、ズン首相は欧州委員会のジャン・クロード・ユンケル委員長や欧州理事会のドナルド・トゥスク議長、欧州議会のマーティン・シュルツ議長らと会見を行い、エネルギー、グリーン成長、職業訓練を中心にベトナムとEUとの優先分野での協力の強化措置について討議しました。これを機にベトナムとEUは5年あまりにわたり14回の交渉ラウンドを行なってきた結果、ベトナム・EU自由貿易協定の交渉終結と協定の締結を告げる共同声明を発表する予定です。
ベトナムとEUは外交関係樹立25周年を記念しており、PCAの批准を済ませ、ベトナム・EU自由貿易協定を締結しました。この2件の協定はベトナムとEUのあらゆる分野での全面的な協力枠組をつくり、協力の原則、内容、範囲、様式を定めるものです。また、双方の投資家と企業経営者に開放的かつ有利な経営環境を整備し、投資、貿易のチャンスをもたらすとしています。こうした中、ズン首相の訪問は双方関係に新たな節目を記すと評されています。
今後も、ベトナムとEUとの関係は深化させ、全面的に発展していくでしょう。