20日午前の歓迎式典、クアン主席(右)とルーベン・リブリン大統領=Nhan Sáng - TTXVN
既にお伝えしましたように、チャン・ダイ・クアン国家主席の招きに応え、イスラエルのルーベン・リブリン大統領夫妻は19日から25日にかけて、ベトナム国賓訪問を行なっています。この訪問は、多くの分野における両国の協力強化に寄与するものと期待されています。
ベトナムとイスラエルは1993年に外交関係を樹立しました。それ以来、両国関係は多くの分野における絶え間なく強化、発展されてきました。特に、2016年5月にイスラエルはベトナムを市場経済国として認定したということです。
多くの分野における良好な関係
政治面では、ベトナムとイスラエルは常に各レベル代表団の相互訪問を行ってきました。これまでに、両国は、複数の合意書に調印しました。中でも、1996年の経済、科学技術、農業、貿易に関する協力枠組み協定、2005年の文化情報協力協定、両国外務省による2015年の協力覚書などがあります。双方は、2014年10月に、イスラエルのテルアビブで、政府合同委員会第1回会議を開催しました。
経済・貿易の面では、ベトナムとイスラエルは、2010年の2億2千2百万ドルから2016年の12億ドルに増加するという印象的な発展を遂げてきました。ベトナムは、イスラエルに電話機とその部品、履物、コーヒー、カシューナッツ、繊維製品、水産物を輸出していますが、イスラエルから機械、ハイテク設備、肥料などを輸入しています。イスラエルはベトナムを市場経済国として認定した他、ベトナムとの自由貿易協定に関する交渉を行っています。今年の第1四半期までに、イスラエルは、ベトナムにおいて、4600万ドル相当の投資プロジェクト25件を実施しており、ベトナムに投資を行っている116の国と地域の中で56位に立っています。2013年8月に、先進技術による乳牛飼育プロジェクトは、イスラエルの技術的支援とODA=政府開発援助額100万ドルあまりを受けて実施されました。
科学技術、ハイテクアグリカルチャーの協力面では、イスラエルは、ハノイ市とホーチミン市において、飼育、栽培、灌漑に関する複数の技術移転プロジェクトの実施を支援してきました。
教育養成と労働分野の協力について、イスラエルは、2008年以来、同国の農場に1年間の派遣期間制限でベトナム人研修生2100人を受け入れました。また、2010年以来、5年間の期間限定で、ベトナム人農業労働者およそ1400人を受け入れました。
ベトナムとイスラエルの協力の潜在力が大きい
ベトナムを訪問する前に、イスラエルのルーベン・リブリン大統領は「このおよそ25年間の外交関係樹立以来、ベトナムとイスラエルには、いまだ徹底的に活用されていない数多くの潜在力と強みがある。両国は、農業、灌漑、水利、水資源の保存などの分野において協力関係を強化する可能性がある。」と強調しました。
特に、ルーベン・リブリン大統領はによる今回のベトナム訪問にはイスラエルの大手企業50社の代表が同行しています。この際に、双方の経済協力関係を拡大する為に、両国の企業フォーラムが開催されることになります。ベトナム訪問期間中、イスラエルの同大統領とベトナムの指導者らは、二国関係の強化、両国民の生活改善を目指す措置や、共に関心を持っている世界問題などについて討議するとしています。この訪問は、両国関係の原動力を作り出してゆくものと期待されています。