(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、ベトナムのグエン・フ・チョン国家主席の招きに応じて、インドのラム・ナート・コビンド大統領夫妻は18日から20日までの日程でベトナムを訪問しました。この訪問は、両国間の全面的戦略的パートナーシップに新たな原動力を作り出すと評されています。
コビンド大統領が就任後の初の外遊先としてアジア諸国の中でベトナムを選んだことはインドがベトナムを重視していることや、両国関係が良好に発展していることを示すものといえるでしょう。
コビンド大統領(写真:Newsnation)
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全面的戦略的パートナーシップの豊富な内容
ベトナムとインドは2016年に全面的戦略的パートナーシップを樹立して以来、頻繁に高級訪問団の交換を行ってきました。特に、政治・外交や、国防・安全保障、経済・貿易関係は迅速に発展しています。現在、インドはベトナムの最大の貿易相手国12カ国のうちの1つとなっています。
2017~2018年度において、両国間の貿易額は128億ドルを超え、前年度と比べ、およそ27%増加しています。その中で、インドの輸出額は78億ドル以上に、そして、輸入額はおよそ50億ドルに達しています。今年10月に、両国間の取引額は92億ドルを超え、前年同期と比べ47%増となっています。
これらの数字から予測するに、2020年をめどに両国間の貿易額を150億ドルにするという目標は達成可能といえます。ベトナムのファム・サイン・チャウインド大使は次のように語りました。
(テープ)
「インドはベトナムの重要な相手国で、ベトナムの3つの全面的戦略的パートナーのうちの1つとなっています。また、人口規模が14億人であることから重要な市場でもあります。また、政治的信頼が高いです。両国間の協力の潜在力は非常に大きいと思います。」
チョン国家主席がコビンド大統領の歓迎式を主催 (写真:Laodong) |
歴史的、文化的類似点も、両国が教育や、医療、文化、観光、国民間の交流などの分野で協力を強化するための有利な条件とみられています。ダン・ディン・クイ外務次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「両国は、兵器売買や、科学研究、人材育成などの分野で、多くの協力プロジェクトを行っています。インドは、潜水艦や、近代的戦闘機などに関わるベトナムの人材育成を積極的に支援しています。」
協力強化を目指す訪問
ベトナムは常に、インドのルックイースト政策を重視し、ASEANとインド関係を結ぶコーディネーターとして、ASEAN・インド間の関係の強化に尽力しています。一方、インドはベトナムをはじめASEANを自国のルックイースト政策における重要な柱とみなしています。
こうした中、今回のコビンド大統領のベトナム訪問は両国間の協力強化にとって、重要な意義があると評されています。この訪問は、二国間関係を深化させるとともに、インド洋・太平洋地域における両国の連携促進にも役立つとされています。