キューバのラウル・カストロ国家評議会議長兼閣僚評議会議長の招きに応え、28日、チュオン・タン・サン国家主席はキューバ公式訪問を開始しました。3日間にわたるこの訪問は両国の党、国家、国民の特別な団結と全面的な協力関係を強化し、相互信頼を深めるためのものです。
2012年7月にハノイで会ったサン主席とラウル・カストロ議長
55年前の1960年12月、ベトナムとキューバは国交を樹立しました。それ以来、両国関係は絶え間なく発展しています。
特別な関係
ベトナムとキューバの指導者と国民はホーチミン主席とキューバのフィデル・カストロ議長が築いた両国の特別な関係を貴重な財産と見做し、その強化、発展に力を尽くしています。両国は地理的には遠く離れていますが、常に緊密な関係で結ばれています。この半世紀にわたり、両国は民族解放闘争に支援し合ってきました。
ベトナム民族の民族 解放闘争の困難な時期に、キューバの党、国家、国民は貴重な人的物的援助をしていました。キューバはベトナムの独立、自由を勝ち取る闘争に対する世界人民 の支持運動に先頭に立つと同時に建設、交通、教育養成分野でベトナムとの多面的な協力を進めてきました。
フィデル・カストロ議長は「ベトナムとキューバとの関係は特別なもので、前例がなく、国際関係の模範となっている」と強調しました。ベトナムは戦争中と平和時代におけるベトナムに対するキューバの厚情を忘れることができません。
キューバはアメリカの制裁に苦しんでいた期間に、ベトナムの党、国家、国民は全力で支援してきました。また、キューバ共産党第6回党大会が打ち出した経済社会発展モデルの刷新と経済計画の実行で収めたキューバ国民の成果を喜んでいます。
経済協力に拍車をかける
両国の良好な政治関係は経済貿易協力の発展に拍車をかけています。両国の商取引額は2012年、1億7500万ドルに達しましたが、2014年は2億ドルに増えました。ベトナムはキューバに米、日用品を輸出し、キューバからは薬品、バイオ製品を輸入しています。また、双方はキューバでの石油ガス探査試掘を共同で行なう傍ら、ベトナムの軍隊通信グループベトテルとキューバの国営通信企業Etecsaとの協力を促進しています。
さらに、両国の企業に長期的な投資経営協力に法的裏づけをつくるため、複数の協力合意書が締結されました。両国は経済貿易協力を進めるとともに、それぞれの国の経済改革に見合うような新たな協力体制を調整、補足し、伝統的な団結と友好関係の強化に取り組んでいます。
キューバの経済制裁を解除され、改革を進めている背景の中で、両国は協力を発展させる余地がまだ大きいと評されています。それで、両国は高級代表団の相互訪問を促進する必要があるとしています。
今回のチュオン・タン・サン国家主席によるキューバ公式訪問は特別な関係を緊密化させるだけでなく、新たな時期における両国の経済協力に道を切り開くと期待されています。訪問にあたり、両国は経済貿易協力の促進を目指す諸措置やそれぞれの国の行方を話し合う機会となります。