ベトナムとスイスとの関係

(VOVWORLD) -スイスのギー・パルムラン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の招きに応え、11月25日から12月2日にかけて、ベトナムのグエン・スアン・フック国家主席率いる高級代表団は、スイスとロシアを公式訪問します。
ベトナムとスイスとの関係 - ảnh 1フック国家主席(vtc.vn.撮影)

これらの訪問は、二国関係の強化を目指す重要な出来事であり、ベトナムとスイス、及び、ロシアとの新たな協力分野を切り拓くと期待されています。

フック主席によるスイス公式訪問は、両国が10月11日の外交関係樹立50周年、及び、協力発展30周年を迎える背景の中で行われるものです。

50年あまりの伝統的関係を培う

この半世紀、ベトナムとスイスとの関係は多くの分野において遥かに発展してきました。当初、二国間の協力は、人道的支援と開発援助に主に集中しました。この30年間、スイス政府は、ベトナムの社会経済発展に合計で6億米ドルを供与しました。2021年3月、スイスは2021年∼2024年期のスイス・ベトナム開発協力プログラムに7千万スイスフランのODA=政府開発援助額を供与することを公表しました。

この数年間、両国は、30回余りにわたり、高級代表団を交換してきました。直近では、2021年8月にスイスのイグナツィオ・カシス副大統領兼外務大臣がベトナムを訪問したこと。また、今回はフック主席によるスイス訪問ということです。

一方、先頃、スイスは、ベトナムに対し新型コロナウイルス感染症の予防対策向けの医療設備を援助した他、何社のスイスの企業も、ベトナムの新型コロナウイルスワクチン基金に義援金を寄付しました。

他方、経済協力分野では、2016年以来、両国の輸出入総額は10億米ドル以下の程度を維持しています。スイスのネスレや、ABB、ノバルティス、ロシュ、ズエリグファーマ、ホルシム、シンドラーなど世界的にも著名な会社を含む100社余りがベトナムに進出しています。現在、スイスはベトナムへの投資総額が約20億米ドルに上ったことにより、欧州におけるベトナムの第6位の投資国となっています。

ベトナムとスイスとの関係 - ảnh 2ザン外務次官(Nguyễn Hồng撮影)

去る2021年10月に行われた「ベトナムデー・inスイス」というイベントに当たり、両国関係について、ベトナム外務省のダン・ホアン・ザン次官は次のように明らかにしました。

(テープ)

「長期的な友好関係は、両国の政府と国民が多くの分野において前向きな成果を収めるための確実な基盤となっています。過去30年間にわたり、スイスはベトナムへの開発協力を維持しています。これまでに実施されてきた二国間と多国間による投資プロジェクトは、ベトナムの社会経済発展や、ミレニアム目標の遂行などに効果的に貢献しています。」

二国関係は深化している

この50年間にわたってベトナムとスイスが収めてきた最大の成果は、多くの分野における相互信頼と相互理解を深めることや、共通のグローバルな価値観を共有すること、特に、両国民の緊密な絆を築いてきたということです。

両国間の協力関係は経済や、貿易、投資、ヘルスケアなどの分野において引き続き深化されてゆくと期待されています。EVFTA=ベトナムとEU欧州連合との自由貿易協定の早期締結は、二国間の経済貿易関係に大きな原動力をもたらすと評されています。

今年の「ベトナムデー・inスイス」というイベントに当たり、両国関係の将来について、在ベトナムスイス大使館のイヴォ・シーバー大使は次のような考えを述べています。

(テープ) 

「私は、スイスとベトナムの強固な基盤のお陰で、両国関係の将来をしっかりと信じています。両国は、政治や、経済、文化、研究など様々な分野において協力しています。今後とも、これらの協力関係は維持されると思います。双方は、自由貿易協定に関する交渉を進めています。この交渉は早期に終了され、貿易取引活動に多くのチャンスをもたらすと確信します。」

ベトナムとスイスがこれまでに収めてきた成果は、両国間の協力関係の潜在力を見せています。フック主席による今回のスイス公式訪問は、両国の友好関係の強化に貢献すると共に、将来における協力関係の強化、拡大のための基礎を作り出してゆくでしょう。

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