ベトナムとチェコ、及びアゼルバイジャンの関係の強化
チェコ側の代表、空港でサン主席一行を出迎える
チェコのゼマン大統領とアゼルバイジャンのアリエフ大統領の招きに応え、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席は13日までの3日間のチェコ国賓訪問を行なった後、13日から15日までのアゼルバイジャン公式訪問を行ないます。これはベトナムと従来からの友好国との関係を強化することが狙いです。
1991年8月30日、独立を宣言する前、旧ソ連に属したアゼルバイジャン、また、チェコスロバキア、現在のチェコは1950年にベトナムと外交関係を樹立しました。長年にわたりベトナムと2カ国との関係は各世代の指導者、国民の培養により、絶え間なく強化、拡大されています。
ベトナムとチェコ関係、新たな発展段階へ
チェコは中・東欧地域において戦略的地位を持ち、EU=欧州連合などに加盟しています。チェコは対外政策の中で東西関係のバランスの確保を重視し、アジア諸国、中でもベトナムとの関係発展を優先させています。
これまで、ベトナムとチェコとの関係は多くの分野で発展してきました。双方は各レベルの訪問団の交換や国際場裏での連携を進めています。2014年、両国の商取引額は3億ドルに達しました。また、2012年、チェコは2012~2020年期の国家輸出戦略を発表し、ベトナムを12の優先市場の中に入れました。現在、チェコはベトナムで6400万ドル相当の投資プロジェクト36件を行なっており、対ベトナム投資を行っている101の国と地域の中で第42位になっています。これらのプロジェクトは不動産、ビール生産、電気設備、建設資材に集中しています。両国の有望な協力分野としてはエネルギー、バス、電車などの交通手段、農業機械、灌漑設備などが挙げられています。チェコは対ベトナム支援者会合に頻繁に出席する一方、ベトナムの医療や環境プロジェクトに無償援助を提供しました。チェコ政府はベトナム人留学生に奨学金を支給したり、ベトナム文化スポーツ観光省とチェコ地域開発省は観光協力覚書草案を交わしました。
現在、およそ6万人以上のベトナム人がチェコに在住しています。2013年7月3日、
チェコ政府はベトナム系チェコ人の代表を少数民族会議に指名し、ベトナム人共同
体をチェコ少数民族の一部分として認めました。
アゼルバイジャンとの関係促進
アゼルバイジャンが旧ソ連に属した時期から現在にわたって、ベトナムとアゼルバイジャンとの関係は良好に発展しています。アゼルバイジャンは石油ガス分野に従事するベトナム人学生、幹部の育成を支援してきました。また、この分野は両国の有望な協力分野であると評されています。両国は2010年4月、外交と公務パスポート所持者に対するビザ免除協定と外務省協力に関する議定書、2014年5月、経済貿易、科学技術協力や二重課税防止に関する政府合同協定などを締結しています。また、各レベルの訪問団の交換や国連、国際フォーラムでの協力が強化されています。この数年、ベトナム石油ガスグループはアゼルバイジャンとの石油ガス開発分野での協力を促進し、2011年、同国に代表事務所を開設しました。両国の経済貿易協力も進展を見せ、2014年の商取引額は4億2200万ドルに達しています。
今回、サン主席によるチェコ国賓訪問とアゼルバイジャン公式訪問はベトナムと2カ国との友好協力関係の強化に寄与すると期待されています。訪問期間中、サン主席は2カ国の指導者とそれぞれの経済社会発展状況や持続的な経済発展について話し合うほか、あらゆる分野での協力関係の深化措置についても協議する予定です。この訪問はベトナムとチェコ、及びアゼルバイジャンとの関係に新たな1ページを切り開くことでしょう。