ハサナル・ボルキア国王=TTXVN

  ベトナムのグェン・フー・チョン共産党書記長・国家主席の招きに応じて、ブルネイのハサナル・ボルキア国王が26日から28日にかけてベトナム国賓訪問を行なっています。この訪問は、ブルネイ国王にとって20年ぶり2度目となるベトナム訪問であり、両国間の外交関係樹立30周年記念に向けて二国間と多国間の友好協力関係の強化を目指すことが狙いです。

ベトナムとブルネイは1992年に外交関係を樹立しました。それ以来、両国間の友好協力関係は、多くの分野において多大な成果を収めてきました。これらの良好な成果は、両国関係の緊密化に寄与してきました。

多くの分野における協力

ブルネイは、ASEAN=東南アジア諸国連合で一人当たりの平均所得が2番目に高い国であり、ベトナムの日用品や、農産物、食品を大量に消費する市場でもあります。2014年10月に、ブルネイからホーチミン市を結ぶ直行便が就航されてから、ベトナムは、ブルネイ人の魅力的な観光地になっています。

コーヒー、ジュース、ドライフルーツなどのベトナムの商品は、ブルネイに進出されつつあります。また、ベトナムの各企業は、ブルネイにおいて、インフラ整備や、石油ガス、肥料などに関する多くの投資プロジェクトを実施しています。

国防分野においても、両国は緊密な関係をもっています。双方の高級代表団による相互訪問が頻繁に行われています。その他、漁業や、安全保障、越境犯罪防止対策などの分野における両国間の協力が今回のベトナム訪問後に実質になると予測されています。

教育分野では、ブルネイ大学とベトナムのFPT大学間の連携により、ベトナムで勉強するブルネイの学生、また、ベトナムで外国語を教えるブルネイ人教師の数も増加しつつあります。

2025年までの貿易総額を5億ドルにする目標

ベトナムとブルネイは2025年までに、貿易取引総額を5億ドルにするという目標を設定しました。この目標を達成する為に、両国の指導者は、投資貿易の協力関係を促進させることにしました。

ブルネイのハサナル・ボルキア国王による今回のベトナム訪問に合わせて、両国の商工会議所は協力合意書に調印する予定です。双方は、それぞれの国の商品やサービスの交換に便宜を図るために、市場開放を公約しました。

ブルネイ国王の今回のベトナム訪問はベトナムとブルネイとのこの27年間の協力関係に新たな節目となると期待され、あらゆる分野において協力を強化することに寄与し、多国間フォーラムと国際組織で互いに支持し合い、地域安全問題における団結とASEAN＝東南アジア諸国連合の重要な役割を維持し、この地域の平和・安全保障・航行の自由を促進させるとしています。