既にお伝えしましたように、26日、グェン・フ・チョン共産党書記長はベラルーシ公式訪問を開始しました。この訪問は、伝統的関係の強化、政治的信頼醸成を目指しています。チョン書記長が就任後、初となるベラルーシ訪問にあたり、チョン書記長はルカセンコ大統領と会談し、伝統的友好関係の推進、多くの分野での協力強化に向けた具体的な措置について意見交換をします。
良好な伝統関係の下
ベトナムとベラルーシとの関係は、ソ連崩壊前の20世紀後半の伝統的関係の下に構築されています。この関係は多くの分野において発展しています。この数年間、両国は、その良好な伝統的関係と多くの分野での協力を絶え間なく推進してきました。そして、両国の貿易取引総額は7倍増となり、現在は2億ドルあまりに達しています。しかし、両国の潜在力はいまだ十分に活かされていないという状態です。そこで、チョン書記長による今回のベラルーシ訪問は、貿易、投資などの分野における両国関係の一層の発展に繫がる新たな原動力を作り出すと期待されています。
バレリ・サドコ大使
チョン書記長のベラルーシ訪問を先立ち、在ベトナムベラルーシ大使館のバレリ・サドコ大使は当放送局のインタビューに対し次のように語りました。
(テープ)
「ベラルーシはこの重要な訪問を重視しています。歴史面では、両国は常に互いの良き友達であり、互いに助け合っています。この訪問に当たり、双方がパートナー関係を新たな段階に格上げする可能性、及び経済、教育、文化などの分野における協力の拡大を検討すると期待しています。両国は、相互利益をもたらす為に、協力関係の推進に向けた多くの有利な条件に恵まれています。」
現在、ベトナムとベラルーシは、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンの3カ国からなる関税同盟とベトナムによる自由貿易協定の交渉を行っています。来る12月に、第8回交渉が行なわれる他、2015年始めに協定が締結される予定です。協定の締結は、輸入税の減税、それぞれ国の輸入製品の競争力の向上に寄与すると期待されます。
ベトナム・ベラルーシ二国間協力の展望
注目すべきことは、現在、両国は直行便の就航に関する交渉を行っているという事です。この直行便は観光や貿易などの活動の便宜を図ると予測されています。
在ベトナムベラルーシ大使館のバレリ・サドコ大使は次のように語りました。
(テープ)
「これは、両国を結ぶ直行便であるだけでなく、他の欧州諸国を結ぶ架け橋となります。ベラルーシは東南アジア諸国を結ぶ直行便の就航に配慮しています。ベトナムは、多くの高級ホテルや、美しいビーチ、トロピカルフルーツ、及び豊富な海産物に恵まれています。これらはベトナムへの益々多くのベラルーシの観光客を魅了しています。」
その一方で、これまでに、両国間の科学技術の協力が維持発展されています。両国の科学技術組織が緊密に連携し、複数のプロジェクトを効果的に展開してきました。ベトナムの各企業はベラルーシの建設会社と契約し、首都ミンスクにあるスポーツ娯楽場の建設工事にベトナム人労働者を派遣しています。その他、両国の各地方による協力も推進されています。現在、およそ千人のベトナム人がベラルーシで暮しています。
グェン・フ・チョン書記長による今回のベラルーシ訪問は、多くの分野におけるベラルーシとの友好協力関係の発展を示しています。その他、これは、双方が、共に関心を持っている地域と国際問題について意見交換をするチャンスでもあります。