ベトナムとベラルーシとの関係の強化


既にお伝えしましたように、チュオン・タン・サン国家主席の招きに応え、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は8日と9日の両日、ベトナムへの国賓訪問を行っています。この訪問は従来の両国の友好と多面的な協力関係を促進し、それぞれの国の発展の要求に応えることを目指すものです。


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2014年11月にベラルーシで会合したチョン党書記長とルカシェンコ大統領(写真:VNA)

ベトナムとベラルーシは1992年1月24日に正式に国交を樹立しましたが、ベラルーシは1998年にベトナム駐在大使館を、そして、ベトナムは2005年にベラルーシ駐在大使館を開設しました。


良好な政治関係

これまで、ベトナムとベラルーシとの関係は良好に発展してきました。両国は相互訪問を頻繁に行っています。

中でも、2014年11月に行われたベトナムのグエン・フー・チョン党書記長によるベラルーシ訪問や、2013年5月に行われたグエン・タン・ズン首相のベラルーシ訪問、1997年と2008年に行われたベラルーシ大統領のベトナム訪問、2010年のベラルーシ下院議長のベトナム訪問などは両国関係の強化に大きく寄与するものとみられています。

これまで、両国は、経済や、貿易、外交、教育、航行、農業、金融協力、各地方間協力に関する複数の枠組み協定を締結してきました。ベラルーシはベトナムとの関係とベトナムの地位を重視し、ベトナムを信頼に足る相手国とみなしています。また、両国は常に、国連をはじめ国際場裏で協力・協調しています。


絶え間なく拡大されている経済関係

政治関係とともに、両国間の経済・貿易関係も着実に発展しています。近年、両国間の年平均貿易額はおよそ2億ドルに達しています。ベトナムは、ベラルーシに、水産物や、木工製品、繊維製品、履物、コメ、ゴム、コショウ、お茶などを輸出し、ベラルーシから肥料や、機械・設備、自動車部品、化学物質などを輸入しています。

こうした中、ベトナムとベラルーシを含むユーラシア経済連合は、FTA=自由貿易協定について交渉し、そして、今年5月にこれを正式に締結しました。これは、ベトナムとベラルーシとの経済協力の強化に大きく寄与すると期待されています。

また、両国間の教育・科学技術協力も積極的に進められています。これまで、ベラルーシはベトナムの多くの幹部、専門家を育成してきました。また、両国の科学技術協力合同委員会もその協力の強化に積極的に貢献しています。

特に、労働分野での協力は両国関係の新しい発展方向と見られています。これまで、両国企業は複数の労働者派遣・受け入れ契約を締結してきました。


両国関係の展望

こうした中、今回のルカシェンコ大統領のベトナム訪問が両国間の伝統的友好と多面的協力関係を新しい発展段階に押し上げることが期待されています。

訪問期間中、両国の指導者らは関係強化策などについて意見交換し、合意を達成しました。これらの合意により、今後も両国関係が引き続き着実に発展していくことは間違いないでしょう。

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