(VOVWORLD) - 両国の緊密な関係は外交関係の年数だけではなく、発展協力の成果にも表わされています。
既にお伝えしましたように、ベトナム共産党のグエン・フ・チョン書記長はミャンマーのティン・チョー大統領の招きに応じて、24日、ミャンマー国賓訪問を開始しました。26日まで行われるこの訪問は両国関係の新しい節目を記し、両国間のあらゆる分野での協力に新しい原動力を作り出すものと評されています。
ベトナム共産党書記長のミャンマー訪問は、1997年に行われた当時のド・ムオイ書記長による訪問以来、20年ぶりです。特に、チョン書記長のミャンマー国賓訪問は両国関係が新しい発展段階に入っている背景の中で行われます。
多分野での効果的な協力
2017年、ベトナムとミャンマーは、国交樹立42周年とミャンマーでのベトナムの代表事務所の開設70周年を記念しています。そして、両国の緊密な関係は外交関係の年数だけではなく、発展協力の成果にも表わされています。
政治関係に関し、両国はハイレベルを含め各レベルの訪問団交換を頻繁に行っており、中でも、2016年に行われたティン・チョー大統領のベトナム訪問、今年3月のミャンマー軍総司令官のベトナム訪問、2016年のグエン・ティ・キム・ガン国会議長のミャンマー訪問などがあります。
経済関係に関し、近年、ベトナムとミャンマーは、農業や、農産物、金融・銀行、航空、通信、石油ガス、電気、建設、投資など12の分野で協力を進めています。2016年、両国間の取引額はおよそ5億5000万ドルに達し、両国が設置した目標値を上回りました。両国は、複数の協力プロジェクトを行っており、例えば、AVIM=ミャンマーに投資するベトナム企業協会設立や、ヤンゴンでのホアンアインザライ複合商業センター建設、ハノイ・ヤンゴン直行便就航、石油ガス調査、製薬工場建設などです。
昨年3月に、ミャンマー側は、ベトナムのBIDV=投資開発銀行のミャンマー支社開設に許可書を発給しました。
特に、今年始め、ベトナムの通信会社ベトテル社とミャンマー企業2社との合弁企業マイテル(Mytel)社が誕生し、18億ドル相当の投資額で、ミャンマーでの通信インフラ整備とそのサービス提供を進めています。マイテル社はミャンマー総人口の90%に相当する5500万人にサービスを提供するミャンマー最大サーバーになる見通しです。このプロジェクトは経済的効果をあげるだけでなく、ミャンマーに対するベトナムの威信の向上に貢献すると評されています。
両国の代表的な協力プロジェクト:ホアンアインザライ複合商業センター、合弁会社「マイテル(Mytel)社」、製薬工場など
そのほか、ベトナムの多くの製品がミャンマー市場に進出し、消費者の好評を得ています。投資関係に関し、今年2月末までの時点で、ベトナム企業はミャンマーに20億ドルを投資してきました。従って、ベトナムは、ミャンマーの投資国の中で7位に、そして、貿易相手国の中で9位に立っています。
ミャンマー政府は、ベトナム企業を高く評価し、今後も、ベトナムをはじめ外国企業をさらに誘致したい意向にあります。安全保障協力に関し、両国は、年次政治・安全保障協議体制を設け、次官級安全保障協議を効果的に展開しています。また、2014年に締結された犯罪防止対策協定に従って、経験・情報交換と訪問団交換を維持しています。
明るい展望
これまで達成されてきた成果は、今後、両国がその協力を促進していくための前提と見られています。現在、両国は、農産物や、科学技術、職業訓練、医療などの分野での協力強化を目指し、協力合意書締結と合同委員会設立を予定しています。
こうした中、今回のチョン書記長の訪問の際に、両国の指導者らは、両国間の伝統的友好と多面的協力の強化策などを協議し、具体的な協力の枠組づくりと協力深化を目指します。
両国の潜在力や、需要、願望、及び、両国の政府、企業、国民の努力により、今後もベトナム・ミャンマー関係がさらに良好に発展していくのは間違いないでしょう。