(VOVWORLD) -ベトナムは2回目となった国連安全保障理事会非常任理事国としての役割を立派に果たしました。
ベトナムは10年前にも非常任理事国を務め、1回目の任期で収めた経験を発揮し、自信を持って、「持続可能な平和のためのパートナー」という精神を掲げ、対話と協力の推進、緊張緩和、対立の回避、地域と世界の平和・安定を脅かす問題の解決を目指す公平かつ適切な措置の模索に主体的に参加してきました。
印象的な存在感
この2年間、世界の政治・経済・社会・安全保障状況は迅速かつ複雑に推移し、前例がない試練が発生する一方、新型コロナウイルス感染症は深刻な影響をもたらし、世界の多くのホットスポットで大国間の戦略的競争は激しくなっています。
ベトナムのダン・ディン・クイ国連大使(写真: baoquocte.vn) |
こうした背景の中でベトナムは国連安全保障理事会非常任理事国として国際的な安全保障問題の解決を目指す安保理の努力に適切な貢献をしてきたと評されています。ベトナムのダン・ディン・クイ国連大使は次のように語りました。
(テープ)
「この2年間で大使級を含め、それ以上のレベルで840もの会合が行われました。私たちは複数の決議を含む254件の文書の交渉・可決に参加しました。また、輪番議長国を務めた2月には26件の文書が可決され、その中にベトナムが提唱した安保理の決議2件と3つの議長声明が含まれました。私たちは委託された任務を立派に完遂したと思います。」
ブイ・タイン・ソン外務大臣(写真:dangcongsan.vn) |
また、ベトナムは国連の枠内で様々なイニシアチブの実施を働きかけてきました。具体的には、「国際疫病対策の日」に関する決議の対策や113カ国が参加するUNCLOS=1982年国連海洋法条約の友人グループの発足を促しました。さらに、ベトナムは2021年~2026年期のILC=国際法委員会に再選され、2023年から2025年期の国連人権理事会に立候補したということです。ブイ・タイン・ソン外務大臣は次のように語りました。
(テープ)
「私たちは国際平和と安全保障問題への総合的なアプローチが図られました。これは国民に向けての人文的な思考や長年にわたり戦争に苦しんできた国家としての経験にから得られるものです。ベトナムが提案した文書は自国の利益に応えるだけでなく、国際社会の共通の利益にも合致するものでもあります。」
信頼醸成・原動力づくり
2回目となった安保理の非常任理事国としての役割を全うしたことはベトナムの全方位、国際関係の多様化と多国間メカニズムへの主体的な参加という対外路線の具体化に貢献するとしています。
また、安保理入りは国際社会におけるベトナムの威信と地位の向上、国の刷新・発展事業に前向きな貢献をしてきました。ベトナムが提唱したイニシアチブは国際社会の共通の利益と関心に応えるとともに、平和を愛好し、ダイナミックな発展をとげ、国際社会の共通の活動にさらに貢献する意向があるベトナムのイメージをPRしています。
アントニオ・グテーレス国連事務総長はベトナムが安保理の輪番議長国を務めた期間に各国の論争が以前より少なくなったと強調しました。一方、イギリスのBarbara Woodward国連大使は「ベトナムが不在の場合、安保理は差し迫った問題の解決で正しい方向から逸脱する可能性がある」との見解を示しました。さらに、多くの国の代表は「安保理でのベトナムの声は発展途上国の発言であり、非同盟運動を代表するものであると評価しました。
2年にわたる安保理非常任理事国の任期は終了しましたが、今後も、ベトナムは多国間場裏に積極的に参加していくとしています。