ベトナムと日本との広範な戦略的パートナーシップの強化、発展
(VOVWORLD) - 日本首相による今回のベトナム訪問はベトナムと日本との広範な戦略的パートナーシップが多くの分野において良好に発展している背景の中で行われるものです。
ファム・ミン・チン首相の招きに応じて、日本の岸田文雄首相が4月30日から5月1日にかけて、ベトナムを公式訪問します。岸田氏が2021年10月に日本首相に就任してからベトナムを公式訪問するのは今回が初めてです。この訪問はベトナムと日本との広範な戦略的パートナーシップの強化、発展に重要な節目を記すものとされています。
日本首相による今回のベトナム訪問はベトナムと日本との広範な戦略的パートナーシップが多くの分野において良好に発展している背景の中で行われるものです。
ベトナムと日本との関係構築の道のり
1973年9月21日に外交関係を樹立して以来、両国関係は絶えず強化、発展してきました。2002年4月、当時の日本の小泉首相のベトナム訪問にあたり、両国は「信頼できるパートナー、長期的安定」という方針に従って両国関係を構築することに合意しました。2009年4月に、当時のノン・ドゥク・マイン党書記長の日本公式訪問にあたり、マイン書記長と麻生首相は双方が「アジアの平和と繁栄のための戦略的パートナーシップ」 について共同声明を発表し、両国関係を戦略的パートナーシップに格上げすることを決定しました。
2014年3月、日本国賓訪問にあたり、当時のチュオン・タン・サン国家主席は安倍首相とともに、両国間の「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」に関する共同宣言に調印しました。
2015年9月に行われたベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長の日本公式訪問に当たり、チョン書記長と安倍首相はベトナム・日本関係の共同ビジョンに関する宣言を発表しました。
2017年2月28日から3月5日まで、天皇・皇后両陛下はベトナムを国賓として訪問されました。天皇・皇后両陛下のベトナム訪問は今回が初めてで、両国間の友好・協力関係の歴史的な節目になると評されています。
特に、近年、地域と世界情勢が複雑に推移してきましたが、両国の指導者が依然として相互訪問を維持してきました。特に、2021年11月、フアム・ミン・チン首相は日本公式訪問を行いました。
岸田文雄首相の就任後、ファム・ミン・チン首相が初めて公式訪問する外国人指導者です。この訪問にあたり、双方は「アジアにおける平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップの新たな発展段階を切り拓くことに向けた共同宣言を採択しました。
これは両国関係を新しい発展段階に押し上げることに重要な土台となっています。
これにより、両国関係が国防、安全保障、貿易、投資、農業、科学技術、デジタルトランスフォーメーション、教育訓練、気候変動などの分野で積極的に推進されています。日本はベトナムの第一の経済相手国であるほか、最大のODA=政府開発援助の供与国、第3の観光相手国、第4の貿易相手国となっています。2021年、両国間の取引総額が430億ドルに達し、2020年と比べて7.8%増となりました。また、日本は19の分野で投資総額420億ドルを投資しており、ベトナムの最大の貿易相手国となっています。
ベトナムと日本との広範な戦略的パートナーシップを推進する重要な原動力
岸田首相は長年にわたり、日本ベトナム友好議員連盟の幹事長を務めており、ベトナムの多くの指導者と良好な関係にあります。首相就任以前に、岸田首相は3回にわたりベトナムを訪問しました。これはベトナムに対する岸田氏自身を含めた日本の指導者らの特別な関心の表れだとされています。
岸田首相の今回のベトナム公式訪問は両国間の広範な戦略的パートナーシップの新たな発展の一歩となり、両国の利益と願望に応えるものとなることでしょう。