(VOVWORLD) - 8日、チリのミチェル・バチェレ大統領とカナダのジャスティン・トルドー首相はベトナム国賓訪問を行っています。これらの訪問は、チャン・ダイ・クアン国家主席、グェン・スアン・フック首相の招きに応えたものです。
これは、ベトナムと米州2カ国との協力関係を強化する重要なチャンスとなっています。
カナダのジャスティン・トルドー首相=AFP |
ベトナムは1971年にチリと、また1973年にカナダと外交関係を樹立しました。今回のベトナム国賓訪問はチリのミチェル・バチェレ大統領にとって2度目となりますが、カナダのジャスティン・トルドー首相にとっては初めての訪問です。これらの訪問は、ベトナムとチリ、及びカナダとの友好協力関係が引き続き多くの分野において積極的に発展している背景の中で行われるものです。
チリと東南アジア地域を結ぶ架け橋の役割を果たすベトナム
チリのミチェル・バチェレ大統領は、ベトナム中部ダナン市でのAPEC首脳ウィークの枠内で開催される第25回APEC首脳会議に出席する前に、ベトナムを国賓訪問しました。この訪問は、ベトナムとチリとの緊密な関係を示すチャンスとなっています。この間、ベトナムとチリとの政治的関係は、日増しに緊密になっています。二国間貿易自由評議会の会議や、外務次官級政治協議など二国間の連携メカニズムが常時に維持され、効果的に実現されてきました。在ベトナムチリ大使館のクラウディオ・デ・ネグリ大使は次のように評価しています。
(テープ)
「ベトナムとチリとの関係は、両国の歴史を基礎に建設されました。チリは、ラテンアメリカ諸国の中で2番目の国としてベトナムと外交関係を樹立しました。現在の背景の中で、両国は多くの分野において協力を強化することができます。ベトナムはチリとラテンアメリカ地域諸国が東南アジア地域に進出できる架け橋としての役割を果たしています。チリの将来はアジア太平洋地域から切り離してはいけないと私たちは強調したいのです。」
経済面では、ベトナムとチリは、経済・貿易協力協定や投資奨励保護協定、科学技術協力協定、ビザ免除協定、特に自由貿易協定など複数の協力協定を締結しています。これらの協定は、両国の貿易関係の増加に寄与してきました。両国の貿易取引額は2005年の1億7千ドルから2016年までに10億ドルにのぼっています。しかし、在ベトナムチリ大使館のクラウディオ・デ・ネグリ大使によりますと、この数は両国の潜在力に相応しくないということです。
(テープ)
「今後も、両国が経済分野において協力強化を継続してゆくよう希望しています。両国は、貿易取引の強化、輸出市場の拡大、グローバル・バリューチェーンへの参加、技術応用などを推進すると同時に、世界経済の状況が発展途上国にマイナス影響をもたらしている背景の中で、互いに協力、補助し合っています。」
ベトナムカナダの貿易強化
その一方で、現在、ベトナムは東南アジア諸国の中で、カナダの最大貿易相手国となっています。両国の貿易取引額は、2016年に41億ドル、また2017年初めからの8か月におよそ25億ドルに達しています。現在、カナダは、ベトナムへ投資を行っている112の国と地域の中で第14位に立っています。カナダは、ベトナムに巨額のODA政府開発援助を供与した国々に入っています。最近、カナダは2015~2020年期のベトナム協同生産組合発展プロジェクトに1290万ドル相当のODA供与額を公表しました。ベトナムとカナダの各地方も常に協力と連携を推進しています。
チリのミチェル・バチェレ大統領とカナダのジャスティン・トルドー首相による今回のベトナム国賓訪問は、ベトナムと米州2カ国との友好協力関係の強化に寄与するチャンスであると期待されています。