2017年はベトナムの国連加盟40周年となります。ベトナムは長年にわたり戦争や貧困に苦しんだ国から国連で発言力を持つ国に発展し、国連のミレニアム目標実施で多くの成果を収めていると評されています。

40年前の1977年9月20日、ベトナムは国連に正式に加盟し、外交関係の多様化に踏み切りました。これまで、ベトナムは国連の諸活動に貢献する一方、国連から多大な支援を受け、国際社会における地位が日増しに高まっています。

ベトナムの地位向上

ベトナムは戦争や10年間にわたる経済制裁により、様々な困難に直面していた中、国連に加盟しました。ベトナムは平和な環境や、安全保障の確保、国の適切な利益の保護を目指して、「独立・自主・加盟諸国の正当な利益の尊重」を基礎に国連のあらゆる活動に積極的に参加してきました。

スアン元大使　（写真提供：chinhphu.vn）

また、国際関係の多様化という外交政策を堅持していることで、ベトナムはアメリカとの関係正常化やWTO＝世界貿易機関への加盟などが図られた上で、国連の各機関で重要なポストに就いています。1993年～1999年期のベトナムの国連常駐大使を務めたゴ・クアン・スアン氏は次のように語りました。

（テープ） Xuan １

「1991～1993年期後、私たちは自国の利益を国際友人の利益と結びつけ、国連の責任のあるメンバー、また、各国の信頼にたる有望なパートナーとして活躍するようになりました。また、2008年～2009年期の国連安全保障理事会非常任理事国として任務を全うしました。ベトナムの多国間外交活動と国連におけるベトナムの地位が好転したと言えます。」

権利と利益を確保

この40年間、ベトナムは国連加盟により、様々な成果を収めてきました。国連はベトナムの社会安全保障や、刷新事業への投資誘致、経済社会発展政策の改革などを積極的に支援してきました。ベトナム・国連の協力モデルは技術支援から経済発展、法律完備、社会問題解決にシフトしました。

また、ここ5年間、ベトナム・国連の協力は持続可能な成長、高品質の重要なサービスへのアプローチ、社会保障を優先課題に位置づけ、ベトナムの発展戦略の効果向上を目指しています。さきほどのベトナムの国連常駐大使を務めたゴ・クアン・スアン氏は次のように明らかにしました。

（テープ） O Xuan 2

「国連は人材開発からインフラ整備までベトナムを大いに支援し、ベトナムの刷新や国際社会への参入を準備してくださいました。ベトナムと各国との関係は困難に陥ったこともありますが、ベトナムと国連との協力は前向きなものであり、発展の途を辿っています。」

40年を経て、ベトナムと国連との関係はあらゆる分野で飛躍的に発展し、ベトナムの地位向上や、地域と世界の平和、安定の維持に貢献してきました。

国際関係が複雑化している中で、ベトナムは世界各国と力を合わせ、国連をはじめ、国際場裏に積極的に参加し、平等、内政不干渉、武力行使又は、武力行使による威嚇をしないという国連憲章の基本的な原則や宗旨の擁護に尽力し、ベトナムを含む途上国の利益の保護を目指しています。