(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、先ごろ、ベトナム国防省は、「ベトナム国防白書2019」の公表式を行いました。2009年の国防白書に続いて10年ぶりに発行された2019年の国防白書は、ベトナムの国防の本質は平和と自衛であるということを改めて強調しています。
これによりますと、ベトナムは軍備競争をせず、国防分野への投資が国の経済発展速度に相応しいものです。2018年の国防予算はGDP=国内総生産の2・36%に相当しているということです。また、あらゆる紛争も国際法に従って平和的措置で解決する必要があるという立場を再確認しました。
透明な政策
今回の国防白書は、ベトナムの国防政策の透明化という主張を示し、ベトナムと世界各国との国防協力の強化、及び、世界と地域の平和維持への貢献を目指すものです。白書に提供される情報は、ベトナム人民軍と各国の軍隊との信頼醸成や、相互理解の深化などに関するベトナムの党と国会家の透明な政策を示しています。
また、「ベトナムは、安全保障に関する問題解決や、世界の平和・安定・発展のために、国防分野において、国際協力を強化していく」と確認しました。世界情勢が複雑に推移しており、ベトナムの国防と安全保障に影響を与えている中で、党と国家は「平和・自衛」というベトナム国防の基本的な原則や、国際法の尊重・順守、平和的路線などを堅持しています。
同時に、情報の予報・分析能力、国防力、抑止力、侵略戦争への抵抗力、軍隊の戦闘力の向上、及び、全国民挙げての国防強化などにも力を入れていくとしています。
平和と自衛
国防白書2019によりますと、今後も、ベトナム人民軍は、全国民挙げての国防事業において中核的な役割を果たしていくために、適切な投資を受けます。これは、自国の主権、領土保全、統一、国益、社会主義的制度を保護するためのものです。
したがって、ベトナム人民軍は国際社会への参入を進めながら、「軍事同盟に参加せず、ある国と連携してほかの国に対抗せず、武力による威嚇又は武力の行使をせず、第3国がベトナム領土を利用してほかの国に対抗することを許さない」という原則を堅持していきます。
特に、ベトナム共産党の指導的役割を再確認した上で、「ベトナムは国際法に従って、ほかの国の主権・統一・領土保全・国益を尊重するとともに、ほかの国々に対し、ベトナムの法律に則って、ベトナムの主権・統一・領土保全・国益を尊重するよう要請していく」と明記しています。
国防白書の発行を通じて、ベトナムは、「『平等・互恵・相互尊重・相互信頼・平和・民族独立・民主・社会進歩』という原則により、すべての国々との友好関係を強化していきたい」意向を伝えています。